きりんの散歩

趣味は美術館めぐり。生息地は福岡。遠くまで行くこともあります。アイコンは我が家のモネちゃん。twitter:@kirin11_04

誕生日にはケーキを捧げよう

 

実家には謎の黒い虫とキラキラヒカル虫がわいてきていて、自称ノイローゼの母から帰省禁止を言い渡された。

 

今年は祝うひとがいない。誕生日、バレンタインデー、クリスマス、三大きっかけデーに恋ならず身近な友人や家族さえも居ないのは日頃の惰性を重ねてきた結果だといえる。

 

今年は自分が主催して遊ぼうぜ!も、誰かの遊ぼうぜ!にも取り組む気力が圧倒的に減少していた。理由はとうに分かりきっていて、なぜならば立て続けにつくった親友が本州に行ってしまったからだ(まだ言うのかって自分でも思う)。過ごした日々はとても楽しくて大好きなひとたちだった。だからかなり満足してしまった。もうそこまで親友という枠を一から形成していくエネルギーに時間を費やすより、すごく甘えていたあの美しすぎる日々を思い出して苛まれているほうが楽だ。最近読んだマインドフルネスの本に書いていた『認知的フュージョン』の概念そのままだ。あえて脱フュージョンなんてするものか。

 

来てしまった29回目の誕生日。昔から歳をとるのは嫌いだ。厳密には13歳から嫌いだ。わたしの中で年齢のカウントが刻まれないようにピーターパンが魔法をかけてつづけていると、114日にいつもいつも知ってまた落胆している。

 

この前、センター長と3回目の直談判をした。議題は連続して『先輩つらい、もう話せない、遠ざかりたい、できれば仕事辞めたい』である。歳をとれば楽になると言われても、つらくてきついのは今なんだ。それに歳をとってもアイツとの差が縮まるわけではない。結局まだ我慢できるかもと望みを託した事務室にいるのはしんどいから営業をさせてくれ外に出させろという申請は通った。「キドさんは真面目でキッチリしたひとに目がついてしまう。結果を出すから尚更に」わたしはなんでもできる、割と器用だという自分を発見してからは簡単だった。緊張もしないし打ち合わせもそこそこに適当にしても一回目で70点出せるタイプだ。ヘラヘラしてるから、いつもキッチリしていて気が強いひとに当たられる。保育園のときからずっといじめられてきた。だから13歳のときに過敏性腸症候群になってパニック発作になって広場恐怖症になってただでさえ半分ちょっとしか行けてない学校を完全に諦めてしまうしかなくて引きこもりになったのだろう。なんてひとの心は脆弱なんだろうか。もう壊れたくないよ、パトラッシュ。限界が近いと想像するだけでも、イマジナリーフレンドを召喚してしまう。パトラッシュはいざとなれば寄り添ったまま一緒に冷たくなってくれる。

 

収益があるからと誕生日ボーナス制度が今年から復活した。センター長は「大人になるってことだよ」と渡してきたけど、13歳で心が止まっているからよくわからない。こんなに大きくなるつもりじゃなかったんだもん。経験と知恵だけが育って、心は新築の実家の自室の天井をみつめたままだ。どうやっても面倒で憂鬱で希死念慮な時間に巻き戻る。たまに元気なときは外に心を傾けたくなって交友関係をつくって、恵まれた出逢いに辿り着くこともある。それが奇跡だと知っているからすぐに満足してしまう。奇跡のカケラを時折みつめていたら、ここまで生きながらえてしまった。遠かった。はやく天竺にいきたい。

 

出勤経路にあるケーキ屋さんでホールケーキを買った。最近はどうせ早く寝れないしラジオも音楽も聴けなくなったからとダブルワークのバイトをはじめた。終わってから深夜のごはん。わざわざろうそくを立てて火をつける。自分におめでとうは絶対に言いたくないね。社会的にみたら29歳のわたしは、また13歳のネバーランドにいるわたしから遠ざかっていく。葬られるわたしへのお供えとして、誕生日にはケーキを捧げよう。吹き消したろうそくから線香のような煙がのぼった。

 

さらけだすZINEピクニックvol.4

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2023.04.29

「移動が大変なので19:00~に遅らせてください!」

博多駅から薬院駅までバスに乗ろうとしていた。台風のような雨と風。道すがら傘がひっくり返るひとを横目にする。あべきりさんが近くにいる人を探すメッセージがピロンと来た。

わたしお昼もガストだったと言いながらあべきりさんはドリアを頼んでいた。

 

こ、これがかの有名なロボット!!!

 

オードリーのオールナイトニッポンで若様とカスミンがガストに行 ってネコ型ロボットが居たと盛り上がった回を聴いていたけど、 ジョイフル派に属している根っからの大分県民のためアウェーを訪れる機会がなかった。やっと見れてテンションが上がる。

「行ってくるニャン!」

こっちはニンゲンの手によってチキンステーキが運ばれてきた。 もちろんセットのパンもついている。

「こういうところのパンって美味しいよね」

パン屋のパンも美味しんだけど、 結局あたたかくて空腹時に出されるものがシード権を握る。 世の通りなのだろう。話もそこそこにZINEの見せ合いっこがはじまった。

 

あべきりさんは早めに書影を提出していた。 グループラインはみんなの進捗が可視化されてしまう。 わたしはまだ中身もなくて、 慌てて表紙の試作を近くの団地や公園に物撮りして最終日に提出したところも可視化されている。 夫のチャンさんへの気持ちを真っすぐにぶつけた真ん中のページは後で付け足したらしい。 一筆書きのように一息で書き上げたアッツアッツでグラグラと茹っている夫婦関係へのデンジャラスゾーン。

 

「この手紙はきどさんが出したい手紙なんですね」

『はたとドングリを埋めてみる』のあとに『 納豆アボカドふわふわ天 この言葉にはリズムがあります とろ~り半熟卵天 この言葉にもリズムがあります』 を続けて読んだ第一号読者の誕生とともに、 『はたとドングリ〜』宇宙初公開にして一番言いたかったことを言われてしまった。 さては名探偵か…?シビれたーーーーって感想をいただきながら、 あべきりさんの言葉があまりに心のど真ん中にズキューンとぶっ刺 さって心の中で膝を打ちつけてジタバタしていた。

 

少しマシになった雨空。ASOBINI_KITENEへたくさんのひとが集まっていた。valoさんのショッキングピンクみたいな髪色がとても素敵だった。 今日は前打ち上げという名の読み合いっこの時間だ。リアルでは初めましてな人も半分くらいだった。自己紹介も早々に ZINEを読んだ。 なかむらさんの新作は脳内再生余裕で面白すぎたし、noe risaさんの『さよなら みーちゃん』 は設定もみんなの寄稿文も面白すぎた。 わたしとみさこさんが同じ文章構成で書いているのも面白かった。 valoさんがうるうるしながらなかむらさんじゃなくてnoe risaさんへ抱き着いているのも面白かった。大丈夫、みーちゃんはまだ生きてるよ。

 

今回の参加は応募だったので誘ったおはるさんと大野さんのZINEをはじめてみた。大野さんは初めてだったのにいつの間にやらちゃっかり完成している。 質問なんてちょっとしかしてなかったのにカタチになっている。脳みそでもくもくとしているイメージを手元の物質にする過程が難しいと前回なかむらさんから教えてもらった。 大野さんの面白いところまた見つけちゃったな。

そんな大野さんがシグマさんのクエスチョニングについてのZINEの感想を言っている。

「みんな袴やスーツを着ているのが嫌で」

それはvaloさんが同じことを言っていたぜ!と思って話しをvaloさんに振る。 スーツを着込んだ若者だってひとりひとり社会とつながっているという感覚を知覚する。この前、週1でしているzoom作業時間でなかむらさんが言い出した通称≪他人ショック≫ の概念と似ている?通ずるものがある? 自分以外のニンゲンも自分と同じように感覚や思考がある血が通っている存在だと認識し驚く様だとわたしは理解したけど、みんなはいつ他人ショックがありましたか?

 

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「またあした~~~」

 

瞬く間に2時間経過した。まだ雨は降っている。この集いは前日徹夜予防を兼ねていた。がしかし、 あべきりさんと博多駅まで行ってから流れるようにキンコーズにピットイン。俺にはまだするべきことがあるんだ!!!

すっかり常連になった筑紫口店。 店員さん深夜シフト勢はあらかた把握して、この人の説明は丁寧だとかこの人は相性悪いから避けようだとか分かってきた。家に帰る。深夜の博多駅は静かだ。作業は続く。 結局、連日の夜更かしで2時には目が強制シャットダウンされそうだったので刻みに刻みまくったタイマーを掛けて仮眠をする。 オードリーのオールナイトニッポンはまだ若様のターンだったけど 一足先におやすみっふぃーちゃん。

 

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2023.04.30

さらけだすZINEピクニックVOL.4 当日

起きた!起きたぞ!!! と目が覚めたことへの有難みを噛みしめる。やるじゃん、わたし。 外は晴れている。どんな日でも毎日6:00に鳴る裏の寺の鐘が鳴った。値札を付ける。荷物をまとめる。風呂に入る。服を決めて、メイクする。ああ、もう時間がない。9:00にテント設営開始だ。そのうちしまおじが到着したと連絡がきた。待っててー!! !

家出するくらいの大荷物だけど何とか10分くらいの遅刻で間に合った。

嘘だろう…芝生には誰もいない。

しまおじは車の許可待ちで辿り着いていなかった。 とりあえず椅子をひろげて腰掛ける。俺にはまだするべきことがあるんだ!!! むくむくしたけものさん展示コーナーの看板に貼る紙を色鉛筆で塗っていく。すぐにvaloさんがきた。いよいよ始めるんだな。

 

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テントをみんなで設営しだす。 はじめて建てるのを間近で見て楽しかった。 昨日ローソンクオリティでひとつ試作品ができたばかりだったnoe risaさんは朝から別にもう1種類追加でZINEをつくりあげていた。もしや時空が歪んでいたのかもしれない。作業時間の計算がおかしなことになっていた。 近くのキンコーズで真里絵さんとみさこさんが鋭意作成中らしい。 わたしの世代的にKAT-TUNのいつもギリギリで生きていきたいから~♪が耳を掠めた。今回もこれから朝採り生絞り果汁100 %みたいなフレッシュZINEが並ぶのか。

 

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52種類のZINEがまずは青空にさらけだされた。 開会式で乾杯をする。空のプラコップを掲げた。さらけだすZINEピクニックを目指してくる人、誰かの友だち、ファン、 なんとなくインスタをみた人、舞鶴公園を通りがかってきた人… いろんな人にさらけだす。

「これはきどさんがはじめてつくったZINEなんですけど、 はじめてでこれですよ。天才なんです!!!」

なかむらさんが超絶ダイナミックに絶賛してくれている。 元気出るなー。めちゃくちゃ嬉しくて、えへへーってなる。 たぶんみんなのZINEに対していろいろ言ってくれているんだろうけど、自分のターンを運よく拝聴できた。お互いがお互いのZINEをさらけだして、健闘を称え合う。 あちらこちらでそれが自然発生するには、 アサーティブなコミュニケーションと心理的安全性の担保が必要である。

なかむらさんは空間をつくりだす人だ、場を生み出す人だ。

VOL.4は応募制でやって規模が大きくなった。 なかむらさんがなかむらさんらしく過ごせる場になっているといいなと思う。何事も持続するのは難しい、ずっと支え続ける資源( ヒトモノカネ情報時間)がいる。 特にヒトの行動は常に出来事のきっかけになるキーだ。

なかむらさんはきっかけをあちらこちらに植えつづける人だ。

もらったきっかけにわたしは背中を押されている(参照先: さよなら みーちゃん)。

 

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「酔ってんの?」

元来のおしゃべりなんだよ、うるせーな。やいやい、 もっと喋っちゃうんだから!!!一緒に2時間レジをするおはるさんがなんか言ってくる。この人は前回のZINEピクでわたしのZINEを読んでいた。そこにコレわたしが書いたんですと突撃した。フリマにあった4年間キッチンで封印していた身に有り余っていたタジン鍋を無理におまけとして押し付けて持って帰ってくれた人でもある。 変なひとに騙されそうで怖い。そしていまは友人でもある。

あ、さっきむくむくしたけものさんコーナーに来てくれた、 これは何の催し物?と聞いてきた通りがかりのカップルがZINEのテントに入っていった。

ひとりひとりにあいさつをしっかりしながら、会計をしていく。 あいさつはなんぼ言ってもいい。言われたら言い返す。それがあいさつだと仕事中に度々利用者に促す。 わたしは計算もレジも苦手なので、おはるさんに任せて接客をする。 あいさつははんぼあってもいいですからね!


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「袋はいりますか? ちいかわとそれ以外の袋があります!!!」

「そんなローランドみたいなこと言って」

 

押しつけがましく、ちいかわを激押ししてみる。 大量のちいかわはおはるさんが足しげくパルコに通った証でもあり 、袋も捨てられなかった愛着とエコの証でもある。

「感想フォームに感想をください!みんなの心の栄養になります! !一言、二言、三言でも!!!」

感想フォームはこちらです、ぜひぜひ▶︎https://forms.gle/kMgzuyTCzjHLZQD6A

 

もう会わないかもしれないレジを訪れる人々。さらけだすZINEピクニックの存在とちいかわのことを覚えて帰ってくださいね。 途中で壮年期の男性がひとり、しまおじのキャンプZINEだけ持ってレジに来た。これはいいZINEです。

「わたしもキャンプをはじめようと思っていまして」

趣味はなんぼあってもいい。あれもこれもそれもしまおじが建てたテントなんですと自分の父のように自慢していたら、後ろをしまおじが通りがかった。 ナイスタイミングや! ここにキャンプ興味ある人がいるから初心者向けことをなにかアドバイスしてあげてほしいと雑にバトンタッチする。またひと仕事終わったぜ。

職場の同僚に掻い摘んで話したら「 いつものきどさんじゃないですか」とあしらわれた。 ソーシャルワーカーってクライエントと社会資源を繋げる仕事でもあるからってことだよね、そう捉えておくよ。

 

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めちゃめちゃ吟味している親子がいてレジにやってきた。6歳くらいの女の子が大人しくママについてまわっている。 お子様におすすめなのは圧倒的にわたしがつくった『 むくむくしたけものさんのシールと栞』ですよとオススメしたら、 わたしがコレはちょっと失敗したかも…な栞を選んでレジ2週目に来てくれた。アイドルの握手会みたいで、さっき来てくれましたよね、買ってくれてありがとう!とキャッキャッ話しかける。 親子は終わりかけまでいてくれて、 太陽が照りつけるなかでなんか食べさせなければ! と差し入れ持って帰りませんかとすすめたら、 女の子はまず甘納豆を掴んだ。渋い、 激渋なチョイスセンスの子だ。ママと話したらZINEをつくりた いけど時間がなくて…と言っていた。 あべきりさんはごはんをつくっているときにメモしようとして止まらなくなるとか、 寝かけに一気に書き上げるらしいですとそんな人もいるよと言ってみた。 今じゃなくてもしまおじみたいに年を重ねてからつくりだすのも人 生の選択だろう。

 

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あとはたまにテントをパトロールして在庫確認しつつ、 キョロキョロしているお客さんをひっ捕まえては誰に興味あるのか尋ねてその人を呼んだり、 差し入れくれた人に感謝してまわりに配ってシェアハピしてみたり 、 ポホヨラさんのカヌレが世界で一番おいしいから早く買ったほうがいいと宣伝して買わせたり、 元来のおしゃべりを発揮させるにはいい機会だった。2回目からZINEピクのファンのひと、わたしの制作を手伝わされた友人、 わざわざきてくれた別コミュニティの友だちたち、私的にZINEつくってるというインスタみてきた餃子好きのひと、 みんなみんな来てくれてありがとうございます。

 

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転々としていたら今回もあまりZINEを読んでいないし、 読む暇もないままだった。喋るか差し入れを食べていた。 差し入れありがとうございます、全部美味しいです。 ホントにありがとうございます…。 シグマさんがポホヨラさんのカヌレを手のひらに乗せて写真を撮っていたあとで、 別の場所でシグマさんのママがポホヨラさんのカヌレを手に乗せて写真を撮っていて、時間差の遺伝子を目撃した気になった。 参加者の親もチラホラ来てくださっていて、 肉親にさらけだすってすごいなと思った。

 

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17:00閉会式をした。 夕日に照らされながら元通りだだっ広い芝生の広場に戻った。 ハンナさんがあべきりさんちのお子様と全力120%で戦っている。 美しいくらいに見事な惹きつけ方を感心して眺めながら、 取材兼お客さん兼興味関心で来ていたひとと話していた。

 

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福祉はそれぞれの専門分野があたかも独立しているようにみえてしまう。でもひとの生活はそんな割り切れるもんじゃなくて、 仕事に困る、金に困る、健康に困る、性に困る、家事に困る、 育児に困る、介護に困る、パートナーや家族に困る、食に困る、 家に困る、震災に困る、詐欺に困る、制度に困る、移動に困る、地域のコミュニティに困る、自分の取り扱いに困る… 全部全部同じ畑の別々の種類の野菜みたいに気候や土壌、水、栄養が繋がっている。誰かと何かを繋げる。 ないものはつくりだす。いらないものに抵抗する。 大切なものはアドボカシーする。社会に対してアクションする。

 

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いきものとしてのトレッドミルな幻想
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あえてドングリを掘り起こす
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はたとドングリをうめる
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納豆アボカドふわふわてんこの言葉にはリズムがあります とろ〜り半熟卵天この言葉にもリズムがあります
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むくむくしたけものさんシールと栞

 

「芝生に寝転がったとき気持ちよくて。 鳥や草や花と繋がっているって感じて、 これって人とも繋がってるってことなんじゃないかって」

そんな風にvaloさんは社会や他者との繋がりを表現していたと思う。なんで紙の媒体がいいのか、 そんなことひとそれぞれであるんだけど。

 

 

わたしが執着している思い出つくり。日々を思い出に抽出するには物質で存在していないといけない。 通りすぎていく情報や記憶を一瞬でもいいからわたしというデバイスに留めるために、踏みしめる、触る、声をかける、見つめる、 クンクンとしてみる、耳にする、食べる、写真を撮る、 心を傾ける。空間や関係性に何かをもらって、 わたしがここに存在していると返答し、心を交わす。 思い出のバックアップである他者のカラダへ、 わたしがわたしであった記録が残っていく。 残るように行動しつづける、それがわたしの幸せである。

 

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今回も大好きな作家さんのむくむくしたけものさん https://instagram.com/mukumukushitakemono?igshid=YmMyMTA2M2Y= と前回に引き続きコラボさせていただきました。いつもいつもありがとうございます。マジでラブです。そしてなかむらさんにもきどきりんコーナーをつくっていただきました。マジで感激です。そこでむくむくしたけものさんの絵や、ウチの実家のネコのアルバムなどを展示しました。ひろがれーーー、この可愛さ!!!可愛いと言わざるを得ない可愛いのカツアゲコーナーに足を止めておくれーーー!とても癒される可愛さに目を向けてキュンとしてほわほわしておくれーーーー!

 

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追伸 「きどさんはいつも感謝してくれますよね、 おばあちゃんが言ってたの思い出すなぁー」 それにもありがとうございますって返事したような感覚がある。 なかむらさんのおばあちゃんが何て言っていたのか続きが聞けないまま終わってしまった。今度聞いてみよう。

 

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あいさつはなんんぼあってもいい。 その割にはサヨナラダケガ苦手ダ。 わたしが出したい手紙はもしかして4文字で終わるのかもしれない 。思い出をつくることに執着していると今回のZINEピクで分かってしまった。サヨナラは思い出に賞味期限を書きつけるみたいな印にしまわないか不安だ。ありがとうございますは思い出に定着しやすいのかな、 だとしてもキミに言えそうもないや。

 

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納豆アボカドふわふわ天@名古屋、伊勢、大阪、京都、名古屋


「えー、ラップじゃん、それ」

4日目のことだった。

 

今回は5泊6日の旅行。

名古屋→伊勢→大阪→京都→名古屋をめぐる。

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2023/2/22

HEARTSバスステーション博多(20:00発)間に合った。旅の身支度は博多駅のコンビニで買ってきた。お菓子とお酒があれば、あっという間に旅先に着いている。親友は身体がキツくないのか、二度と乗りたくないとと聞いてきたけど、全然大丈夫なんだよなー。アイドルのどこでも寝れる特技と同じくらいに、胸を張って言えてしまう。

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無駄に夜鍋してアレンジ加えたサコッシュ

 

2/23

高速バス名古屋南停留所(7:20着)。ほらあっという間だった。起きたのも最後のサービスエリアだったし。ここに着いたことあるけど、いつなのか全然覚えていない。はじめて名古屋に行くときだったかな。美術館で紅茶を飲む展示連動のイベントは外れてしまった。雨が降っている。めちゃくちゃ寒い、油断していたぜ…。とりあえず親友に連絡してみる。やっぱり起きていた。愛知の(ほぼ唯一)良いところはモーニング文化があるところだ。朝からお茶しながら、なにをするか決めてみる。

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99ANNで出てきた塩に米入れる豆知識

 

愛知県立美術館 展示会 岡本太郎+コレクション展へ。最高だ!!!

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太郎は何周もした。コレクションはすべての部屋がバラバラなのに、すべてにおいて刺さりまくってきた。親友は早々に太郎を見終わって、一緒にグッズを見てまわっておうちに帰った。結局、お見送りしてからずっと何時間も美術館を彷徨っていた。

詳しくはこちらをご覧ください

岡本太郎について 

https://instagram.com/p/CpBxNp6yzP2/

コレクション展について 

https://instagram.com/p/CpC1BDXSGfO/

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鳥づくし(藤が丘 宮崎鶏炭火焼かりで)の店へ飲みに行く。店も暗くて、閉店中のままの看板。予約したけども…? 戸は開いていた。ほぼ閉店状態でワンオペの店主がせかせかと動いている。途中でバイトの子が入ってきた。頼んでいたものがいっぱい出てきた。とっても美味しかったな。親友の家に泊まった。福岡から持って行った日本酒は舌あたりはほのかに甘いのに残らずすっきりと酸味ある後味。ずっと飲めてしまうぞ。

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2/24

名古屋駅伊勢市駅

親友がおいしいと言っていたので名代伊勢うどん山口屋へやって来た。駅から同じだったおじさんが店に吸い込まれていく。同じように戸を開ける。注文を待っているあいだに壁にある芸能人の色紙をみていた。安住紳一郎があるだけで謎の信頼感が高まった。伊勢うどんがテーブルに置かれた。親友からきど好みの柔らか麺だという情報だけあったから、つゆの黒さに驚いてしまった。この暗黒ともいえる深い色は口にしても大丈夫なのだろうか。塩辛くないのだろうか。人体への影響はない黒さで合っていますか? 本能的に怖くなって真っ白なうどんが一瞬で染まっていくのをつんつん箸で遊びながら、周りの客が食べるのを眺めていた。こ、これが関西つゆの洗礼ってやつか。味は少し濃いけどパンチが強いわけではない。よかった、美味しい! 麺は極太をもっと想像を膨らませたくらいの太さだけど、噛んでないくらいふわふわしている。柔らかいではなくて、もはやふわふわ。「このうどんを生きているうちに食わなければ、死んで閻魔に叱られる」らしい。死んでまで怒られたくはないね。

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サクッと伊勢神宮外宮をお参り。内宮までバスで向かう。伊勢神宮のまわりにもいっぱい寺社仏閣があるんだけど、雨だから早々に諦める。内宮の参道で降りた。人通りに着いていったら広くて長すぎる参道をぐるぐるぐるぐる一周することになった。目が忙しくて参拝どころじゃないんだけど。

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相変わらずの雨。知らない土地はとても楽しい。Googleマップに沿って歩いていく。たまにスマホがない、ネットもない時代の旅行を考えてみる。だからこそ旅行代理店がうまれたんだろうけど。伊勢神宮のお土産でおかげ犬というものがあった。むかしの人が自分は行けないからと犬を参拝に行かせていたことに由来する。ネットも地図もないどころか言葉も神の存在もあやふやな犬も旅行ができるのだ。これは香川の金毘羅さんでも同じ犬の参拝文化があったんだけど、比べると階段が途方もない金毘羅さんにも比べると伊勢神宮のほうが辿りつけそうな気がする、たぶん。そんなことを考えながらサクサクと内宮を参拝する。鳥居の前でお辞儀する律儀な人ばかりだ。、マネをして「お邪魔しました」とつぶやいた。

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帰りもバスに乗った。かなりの人数になって始発だったのにいっぱいになった。次で1人、2人降りてそれより多めに乗ってきた。ぎゅうぎゅうだ。それでもみんな連れ合いに話している。何停か過ぎたときに「降ります!」 と後ろのほうで叫び声が上がった。バスは冷静に止まったけど、また叫び声。「やっぱり降りません!」 「なんやねん」とそれぞれツッコミながらくすくす笑っている。関西人だぜ。今度は高校の前で停車した。隣のおばさま3人組の話題は「高校生乗れへんで」に切り替わる。それでもバスは止まったし、扉は開いた。「ドア開けたわ」わたしも思ったよ。また叫び声がした。「こんなん乗れんっ!」 JKにめちゃくちゃにウケている。関西人すぎるぜ…。九州だったら誰も叫ばないし、みんながみんな連れ合いと喋らないし、周りに反応して笑うなんてない気がする。渋滞していて1時間くらいかかったけど、イライラしている雰囲気がなかった。笑いのチカラなのか。外宮すぐのTHE GUEST HOUSEに泊まる。通りがかった宿泊客が南京錠はなんですかと質問していて、スタッフさんがゲストハウス手慣れは鍵しない精神だけど気にするなら貸出ですと説明していた。わたし手慣れだ。夕飯食べたい、食べるより飲みたい。うろうろしていたら「よかったらおいで」と喫煙者にスカウトされた。そこは無添加ナチュラル派思考の大麻信仰の店主が居る居酒屋だった。

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2/25

寝落ちしていた。かろうじてチェックアウトまで1時間ある。外宮の参道をみていくと赤福がある。そんなに並んでない。メニューが多い。振り返ると結局、選ばれたのは赤福でした。だって美味しんだもん。かといって伊勢うどんも食べたくて、やじろべえにも寄った。こっちも想像以上の極太麺だけど、柔らかさのなかにつるんとした舌ざわりがすき。朝に来ると並んでもなくてゆっくり食べれた。

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特急の切符を買って、時間まで信号機を渡ってすぐの地酒の店へ。ビールを持って大阪へ。伊勢限定のやつコクと苦みがおいしい。おかきのつまみもおいしい。国立国際美術館でクレーとかコレクション展とか見ていたら最後は急ぎ足になった。息つく間もなくライブハウスへ。はじめてのフォトハイ、For Tracy Hyde。夏botさんすごく絵に描いたようなバンドマンの動きだ。シューゲイザーでドリームポップでふわふわのしゅわしゅわとても心地よい。動画OKだから撮っていたけどメモリーが足りなくて途中で中断した。「そういえば我々は解散するのですが」 なんでメンバーにこにこ頷いているんだ。わたしは悲しいんだぞ。そうこうしているうちに全員初心者のバンドマンみたいな集合写真を撮った。終わったらグッズ売り場にメンバーが立つという。サインの列は人だかりだったから離脱した。今日は宿をとっていない。ビックリするほど宿がなかった。ネカフェを数件はしごしてやっとごろんとなった。宿がないを舐めていた。でもはじめてネカフェに泊まるからちょっとわくわくした。結局漫画もネットも見ていない。ドリンクカフェで遊んでいたら、眠たくなっていた。

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みんな初心者なライブ後の集合写真

 

2/26

そうだ京都へ行こう。最寄り駅に行きながら現在している特別公開の文化遺産を検索する。なんかいいじゃんって思った襖絵を目指すことにした。醍醐寺三宝院(第57回「京の冬の旅」特別公開)へ。思ったより広いらしい。まっすぐ進む開けた道をみて察した。看板には国宝だの世界遺産だのと明記されている。なんだかすごいところに着いたらしい。とっても面白くて単眼鏡で隅々まで目に焼き付けていたら最後は急ぎ足になった。

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16:00名古屋でフォトハイライブ。入口でメンバーみんなが物販ブースで暇そうにしている。昨日は途方もない列ができていた物販もサインも誰も並んでいない。「すみません。昨日大阪のライブで買ったんですが、サイン書いてもらえますか」 夏botさんがいいよーってメンバーみんなのサインをファーストアルバムにもらう。昨日の大阪で初めて見ましただとか、最後の東京も行きますだとか。「最後になって俺たちにも全通するひとがでてきたか」東阪名東のツアーで1ヵ所目は行けてない。それでもありがとうって言われた。嬉しいけど救われない、わたしは寂しいって。親友と再び合流した。魚河岸酒場 FUKU浜金 藤が丘店は海鮮と天ぷらと日本酒がおいしかった。納豆アボカドふわふわ天のリズムが忘れられない。おいしかったのは覚えているけど、味は忘れちゃった。

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最前列左端のわたし
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ライブハウス再入場スタンプ
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電気消えちゃってた

 

2/27

最終日。めったに美術館に行かない親友が行ったとおすすめされたゴッホアライブへ。ほんとうに2時間あっという間、絵ではなくて作品が写真になってそれが壁に投影されて映像になっている。それに合わせて音楽が流れている。ゴッホだからできるような展示だった。知名度、集客力、ドラマチックな人生、筆跡のわかる絵の具、揺れるような光の捉え方。クラシック音楽はたまに音声ガイドで流しながら作品鑑賞するけど、動画で合わせるといつまでも楽しいなと再認識。

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絵画には、画家の魂に由来する独自の人生があります(Google翻訳
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私は絵を描くことを夢見、それから夢を描きます。(Google翻訳
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飛行機まで時間があるから常滑で焼きもの散歩道、モデルコースをめぐる。やっぱり常滑は素晴らしい。矢部氏が常滑市親善大使で話題になった99ANNを思い出す。なんとなく入った常滑焼屋さんをうろうろしてみたらガラスみたいな釉薬でピンクが買った器があった。集めている焼き物の特徴そのままドストライクで、見たときに買うと決まっていた。前に買ったのはあいちトリエンナーレ2022で会場になっていた1ヵ所の近くだった。前に来たときの店はもうない。店主のおじいちゃんがあと3ヵ月で閉めるんだと言っていたのは本当だろうか。真っ黒なシャッターが下りている。

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20:00セントレアから福岡へ戻る。ただいま、というよりもふりだしに戻ってきた感覚だ。旅行中の1日は断片的に過ぎていく。今日はこれ、そしてここまで、明日はこれとこれ、1つづつのブロックを積み重ねる。しかし、日常は断続的である。九州県内から出るとなんかブロックみたいな時間になるのはなんでだろう。同じ世界線に積み上がり方が違うものが存在してる。

 

お知らせ さらけだすZINEピクニックにでます!頑張ってます!!4月30日です。通販は自力でします。あとで重大発表あるかもです。よろしくお願いします。

 

追伸 常滑で買った器。可愛い。f:id:kirin1104:20230309234915j:image
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墓を建ててDIORをみる@東京

インスタの付け足しをしていく。

自分の認知を言葉にする。そんなことにハマっている。こんなに、もどかしいのは何処から来ているのだろう。きっと認知→言語化する過程で自分の知らない自分を見つけられるのではないか。そういった話。

泉太郎 個展「Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.」
東京オペラシティアートギャラリー

美術館全体を使った展示。
※ネタバレあり。

マントを着る、ルールを聞く、テントを立てる、待つ、VRをみる。再野生化を目的として石室に横たわっていたらしい、たぶん。そんなルール説明があった。
最初にコインロッカーを使っていてとてもいいなと思った。ロッカーあるのに荷物持っているひとは集中できるんですか?って感じてしまうから、全員に荷物を強制的に下ろしてもらうように組み込まれた導線がサイコーじゃん!ってなった。マントはスタッフさん(のコスプレをしたひと)に助けてもらって着た。ロッカーにマントが入っていたのだ。そのあと椅子に座りQRコードを読み取る。人によって言ってることが違うのかもしれない。なぜなら一席ずつにQRカードがぶら下がっていたから、でも同じかもね。流れてくる音声は2人でヒソヒソしながらルール説明していた。ルールはしっかり覚えながら聞かないといけない状況に置かれてたようだけど、10個は長いのよと飽きそうな気配を感じつつも途中の「やだよ」とかのやり取りだったり、声がとっても可愛かったりでなんとか気持ちがきれずに保ていた。

席を立つ。奥に進むと謎の南国。モニターたちが休まされている。モニターたちは労働からの解放されてるかといわれると、最後にはわかるんだけどモニターがVRになっただけだった。全然働いてた。近づいただけだったね、これからもともに歩んでいこうね…。

廊下にでるとマントを脱ぐようにスタッフさん(のコスプレをしたひと)に促される。角を曲がると指示書が壁に書かれている。棒を持って奥の部屋へ歩いていく。Twitterで見つけた楽しそうな展示。この部分をみて思ったんだ。やっとテント建てれるぞーーー!と脱いだマントがテントになるんだけども、支柱を使って建てるの下手くそすぎて2回ほど崩壊した。わたしは墓さえも作れないヤツだ。見かねたスタッフさん(のコスプレをしたひと)に助けてもらって、墓が完成した。

壁にかかっている素焼きの札を取るときに番号が書かれていたから、114って誕生日の数字にした。札でVR受付待ち。めちゃくちゃ待つらしいとTwitterで予習したから、開館時間に来たんだよね。呼ばれるまで30分くらいだった、思ったよりも短い。待ち時間は4階コレクション展をまわって、3階の墓に戻ってきて、また墓の中でゴロゴロしてみた。何も気にせず寝転んだ。あー、眠たくなった。そこまで眠気が来ていたし、墓で寝てもよかったのかもしれない。

でもスタッフさん(のコスプレをしたひと)に呼ばれた。さっき見て進めなかった南国の石室へ案内された。ここに繋がっていたんだ。クロネコチャンたちがゴロゴロしていて、労働からの解放を謳歌してた。そこを通って、ゴツゴツした副葬品といっしょに葬られた。石室にVRをつけて横たわるだけなのに、かなり目につけるのに手間取ってスタッフさん(のコスプレをしたひと)に助けてもらう。いよいよ石室の蓋を閉じてもらう。「何かあれば鈴を鳴らしてください」と何かを持された。ゴムの部分を掴んだとき、コレはお風呂の栓ではないかと疑問に思った。手で鈴を探っていると無事を心配される。無事です!好奇心です!ジッとすると窮屈だな狭いなって思った。だけど確かに古墳の骨たちは膝を抱えて眠っているから、こんなもんなのだろう。死んでしまったといえども、身体的にはのびのびと余生の余生であるあの世を過ごしたい。焼かれて魂の入れ物がもうないとしても、のびのびとした骨壷か散骨されたいといったところか。父も母も墓に入りたくないと言っていた。墓というものは魂にとって窮屈な存在なんだろう。

イントロダクションより
「古墳や陵墓、ストライキ、再野生化、仮病、鷹狩におけるマニング(懐[なつ]かせる)やフーディング(目隠し)他、数々のキーワードが絡み合う思考のプロセスと、コスプレ、キャンプ、被葬のような体験を織り交ぜ、不可知に向き合い続けるための永久機関を立ち上げます」とステートメントに書かれていた。

もしかして私は鷹になったのかもしれないし、そうじゃないのかもしれない。

兎にも角にも、美術館好きには刺さってきた。美術館という建物とルールに則ったうえで、あちこちへうろつく行為と鑑賞はたいへんに楽しかった。飼い慣らされたわたしの骨は、ルールを教えてくれた美術館に撒いてほしい。

 

このあとは出光美術館若冲みた。屏風すごく良かった。

https://www.instagram.com/p/CoevX3oyLBy/?igshid=YmMyMTA2M2Y=

 

今回の旅のメインはこの日の夜のためだった。水曜日の夜に東京でライブだなんて。なんてTOKYO TOKYOしているんだろう。文化資本の地方格差について是正措置を求めたいくらいだ。有給を2日消費した。これが正しい有給消化と言われたらそうなのかもしれない。

BBHF SOLO LIVE『愛のつづき』
LIQUIDROOM

 今更ながら BBHFは GalileoGalileiのメンバーが終了後にほぼ同じメンバーで立ち上げたバンドだ。ずっと彼らを追いかけている。そのうえで気がついたら2つのことについて、まとめてみた。

まず第1にツアーではないということ。
この人たちがツアーではなく1ヶ所限りのライブをするときは、何か意味がいつも以上に込められている。Galileo Galileiの最後の武道館。BBHFはじめてのライブ。warbearのre:bearライブとか。

ツアーはアルバムのコンセプトや成り立ちが主なものになるけど、今回のタイトルが愛のつづきということでとにかく謎だった。でもまあ長い付き合いになってきたから、BBHFが言いたいことはわかる。MCで言うことも大体想像つく(くらいに喋る時間少ないし、要所要所しか言わないため)。でもセトリどうなるの!って謎で謎でわくわくした。
2つめに事前のツイートでテンションが高めだとわかったということ。
「そういえばライブでみんな自分と一緒に大声で歌ってくれていいんだよ」こんなことをざき兄はあまり言わない。「どの曲も一緒に歌って楽しいよ 口パクでも全然いいす」どうしたんだ、いったい…で、当日過去1で楽しかった。ざき兄もそう言っていた。

この人たちって本当に喋らないからGG時代(Galileo Galilei)は手を挙げてたファンも、いまでは棒立ちで聴き入って「ありがとう」ってざき兄が曲終わりに締めてから拍手する、しみじみ鑑賞スタイルが形成されててテンション上がるような余白が少ないんだけど。ざき兄次第だということに気が付かされてしまった。ざき兄だけ登場からニッコニコしてて(かずにゃんもダイキくんもいつものような感じだった)これまでを振り返るともはや爆笑だと思えるほど、それくらいのニッコニコ。ずっと笑ってた。歌詞に合わせてフリのように動作をつけたり、スタンドからマイク抜いたり、歩き回ったり、飛んだり、客に歌ってーって感じで煽ってみたり、新曲4曲中3曲も演奏したり。ほんとにどうしちゃったのよ???なんでそんなテンション高いんだ!???釣られて笑ってしまう。こんなことしなかったじゃん!こっちは拍手しか出来ないけど、いつものしみじみ鑑賞スタイルにプラスして曲を重ねるごとに拍手が長くなっていった。それからざき兄が要所でお知らせしてどよめき、歓声。今回はずっと脳内で一緒に歌ってた。そしたらとても楽しくなった。メンバーみんなと楽しくなった。観客のボルテージが高まっていく一体感もあった。

「めちゃくちゃ不味いパイをみんなで食おうね」正面から反抗するのもいいけど、食べちゃうのはもっと素晴らしいことだと思わせてくれるはずだ。飲み込んでしまおう。

 

次の日、これもどうしても行きたかった展示。

クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ
東京都現代美術館

キラキラした宝石はみるだけでテンション上がる。そのことに気がついて、カルティエ展に行ってから鉱石を集めるようになった。ハイブランドと呼ばれるものたちは到底わたしには買えやしないけど、でもこうして展示になれば美術館のなかでじっくりと職人の一点ものを眺めて向き合うことはたまにできたりする。そこからひとつひとつ違う一点ものやそれぞれのコンセプト、その人らしさに合わせて大切に作られてきたものを自分が選択できる範囲で基準にしたいと思えてきた。

ディオールもそう思わせてくれる内容だった。美しくて繊細なつくりから完璧で隙のない服やアクセサリーたちが整列されている。針が刺さったまま鉛筆で白い布に直で下書きされたデザインの試作品が、未完成とは思えないくらいに世界観が確立しているようだった。

周りは若い女の子たちが多く来ていた。高校生のグループとか見てると、美術館という場所でディオールという内容で、友だちと写真撮りながらきゃっきゃ言えるの良い青春だなと思った。わたしも写真いっぱい撮ってしまった。キラキラ、フリル、レース…心が躍りまくっていた。布の縁をなぞりたくなるシルエット。パリコレなどのファッションショーの服をこんなに近くでまじまじと見つめられる贅沢さに長く滞在してしまった。

最後に生島さんのディオール肖像画があった。目の前が出口で外に誰かが出て行くたびに、ガラスの反射で絵の中で扉が開いている。それがとても幻想的だった。

 

追伸 もどかしさは何処から生まれるのか。わたしはその謎を解き明かすべく言語化の奥地へ向かった。特に何かが見つかったわけではない。見つかるとか特に思ったわけでもなかった。自撮りするようになったのも、内面でなく外見から自分を観察してもいいのかなというアプローチだ。いまは自分をROMってるところ。

 

さらけだすZINEピクニックvol.3

2022.11.12

福岡市中央区にある舞鶴公園鴻臚館広場

さらけだすZINEピクニックvol.3

 

通称「ZINEピク」に私が参加することになった経緯と経過、感想を書く。

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○声掛け

2022.8.7茶のむところに行った。これはみさこさんのTwitterを見たからだ。みさこさんのつぶやきはデザインと素敵な趣味とジェンダーなどの社会的話題で構成されてて好みが合う。おすすめされたら行こうと思うのだ。そんなおすすめ先の中村さんと初めて会ったとき、話しやすくて芯が入っていてサッパリした話し方をしているなと思った。大体のひとは私と話しているとお悩み相談会になってしまう。聞き出したがりな私の性質に大体のひとはさらけだしてくれる。そうならないひとは悩んでても自分なりの着地が取れる人が多い気がする。なんだかいろんなお話しをした。福祉の話、美術館巡りの話、作品がいつまで作品でいれるのか、私は私でいつまでいれるのか…「きどさんはインプットをたくさんされているから、アウトプットしてみませんか?」とZINEピクに誘われた。前のZINEピクをツイートで見ていた。これもみさこさんのTwitter。この方が主催だったのか。声をかけられた人しか参加できない、さらけだすZINEピクニック。それはいつも誰かを誘い出すことが多い私にとっても魅力的な誘惑だった。

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○用意

なにをなにから手につけて良いのやら?ココロ惹かれてZINEを出すと即決したし、中身は文にしようとしか思わなかった。絵は描けないし、詩や短歌は作ってないわけではないけどTwitterで放流させるほうがのびのびとしている。さてと、極々簡単にアロマンティクでアセクシャルを書き出す。この筆をどうやって着地させたらいいのかもわからない。それでもとりあえず書けてしまった。一旦、中村さんに読んでもらう。きどさんの文は硬いです。そーーーれはそう、そうなんです。いいんです…これから柔らかくはできません。私は母に砂利道を裸足で歩くような性格だと言われたことがあるくらいには頑固で、これだ!と走り出してしまったら痛くてもバカみたいに真っ直ぐに進んでしまう。文が硬いのはよく言われる。簡素にカルテ開示されてもいいように書いてたら削ぎ落とされて隙がなくなってしまった。このまま硬い自分でいるしかない。ナルミさん家にあるあれやらこれやら参考になるZINEとセブチやらを見せてもらう。なんだか硬いままに相手にも着地させる文体が浮かんできた。ナルミさんはおすすめしつつ、導き上手だった。

参加者で集まる週一回のzoom会議。分からないことを聞ける。めちゃくちゃありがたい。それにみんながZINE以外の悩みについて話したり、noe risaさんやあべきりさんの生活音とか、中村さん家の猫の鳴き声とか。こっちは一人暮らしで1人で無音だけど、誰かの家で友だちたちと放課後ダラダラと過ごしてる気分になれる。定期的に人と集まる、これは期間限定のこと。だけどホッと安心する場にすぐになっていた。

中盤は書いても書いても、さらけだすが掴めなかった。中村さんから「きどさんはアロマンティク、アセクシャルというだけでさらけだしてるんですよ。あとはそれを空間に物体にしていくだけです」みたいなこと言われた。ぐはぁ…そうだ、アートとは福祉とは生きるとは、思考や心を空間に再現する作業だ。そう気付かされて『いきものとしてのトレッドミルな幻想』を作っていた。アロマンティクでアセクシャルな私の半生。自分と環境のズレに対してコントロールが効かない感覚。これが理想と現実の狭間こと、悩みのタネだ。何度も見てきた、何度も体感した。こいつをどうにか掴んでみる、よくわからないままに飼い慣らす。それにはいくつも実験が必要だった。

半生を振り返るとどうしてもキーパーソンがいた。むくむくしたけものさんだ。はじめて絵を買ったひと。そしてはじめて好きなひとが私を認知してくれた。パトロンというには貧相で、何も出来てないんだけど大切なひとだった。そんなひとのペンネームを至る所に散りばめたかった。「面白そうなことしてるなと思いました。絵を描きます!」どひゃーー、やばいことになった。むくけもさんと無名のコラボ。なんだそれ楽しいに決まってる。無償提供された絵は絶対絶対に布教活動に使う。私はむくけもさんの伝道師なのだ。いつもそう自分の定めを小さなチャンスでもねじ込んで、こんなにいい絵を描く人がいるんです。とコツコツ積み上げてきた。しかしどうやって当日は飾り付けをしよう?せっかくむくけもさんに絵を描いてもらうならポスターにしたいし、うちのネコも見て欲しいし、でもピクニックだから野外だし。大体の設営は場の空間が持つ力に作品が飲み込まれる。エネルギーを発するものでなく、ただそこにあるだけのものになってしまったりする。どうしたらいいの?と友だちの画家に設営について訊いてみる。私の拙いアレやりたい!コレやりたい!を私の部屋にあるものを的確に指差しながらアドバイスをくれる。餅は餅屋、分からんは経験者へ。とてもイメージが出来た。当日の様子がありありと浮かんだ。ここにも導く天才だ、はやく作らないと。

それからvaloさんと紙を買いに行った。「これ可愛いですね。あ、名前も可愛い」紙の名前はカーニバル。確かにチラチラといろんな色が混ざってる。近くにある同じような印象の紙を何種類か買った。色がランダムなのも可愛いかもしれない。このときには製本で使う糸は決まっていた。それもまるでカーニバル。46メートルどこまでもグラデーション、チラチラと淡い色の取り合わせ。ぴったりな紙も私の手に捕まえた。

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○当日

「絵を飾っていいですか」

「シール売っていいですか」

当日になって中村さんにワガママを言ってしまった。きっといいよと言ってくれるだろうし、ダメならとても納得いく答えをくれそう。めちゃくちゃに甘えてた。そして快くOKをもらった。自分のZINEスペース近くの芝生、ポホヨラ洋菓子店のカヌレ看板の隣りに離小島が誕生した。まずはレジャーシートにむくむくしたけものさんの絵を3作品飾る。大学から好きで社会人になって初めて買った絵、初個展されたときにアトリエ三月に行って買った絵、このZINEピクで提供してくれて速攻で送ってくれた絵。加えてうちのネコのフォトアルバムを飾る。むくけもさんとネコ、どちらか見て欲しい。そしてどちらも見て欲しい。絶対絶対に布教するんだ。中村さんはいろんな人に来てほしいけど広報するのはなんだか苦手らしい。対象が自分自身だったら、きどきりんだけだったらしなかったと思う。だって自分からみる窓は小さくて声が届かない気がする。知名度もなければ、私の振り幅の狭さをお届けしてしまうのではないかと思っていた。でも、このZINEピクは実家のネコとむくけもさんとアロマンティクとアセクシャルの布教活動なのだ。それに私はオチのある話が好きだった。生粋の深夜ラジオリスナーで、ラジオ脳というのが日常でも住み着いている。そこから生み出されてしまった行く宛のないネコとむくけもさんで構成された漫談がいくつもある。絶対絶対絶対に布教する。それに誰かを笑わせたい。だから、今日は名前だけでも覚えて帰ってくださいね。

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あべきりさんが『いきもの〜』を読んでいた。あぁ、既婚者の方に見てもらうのはなんだか、どう思われるのかとても気になります。「私もきどさんからみてどう思われるのかなって思うよ」そうなんだ!あべきりさんの夫であるチャンさんが作ったZINEはサイコーだった。正確にはあべきりさん自身ではないけど…でも共同体としてテトテト歩くおチビちゃんたちも可愛いし、めちゃくちゃZINE作ってる母であり女性であり社会人でありひとりの個人であるあべきりさんは素敵だ。アロマンティクでアセクシャルで身体的接触に嫌悪感のある私とは、正反対ともいえる見知らぬ感覚の人とこうやって隣同士に生きていく。同じ価値観や場所を共有しながら過ごしていく。気になって気にして気にかけて、これが多様性ある暖かな地域なのかな。

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○来てくれた人

散歩友だち。甘くて炭酸がない冷たい飲み物を頼んだら、私のお腹にミスマッチして飲めないコーヒーとハズレのないキットカットを差し入れに買ってきた。キミに言ったと思うけど、私はコーヒー飲めません。大丈夫そうなカフェラテを飲む。ずっとえらい真剣にZINEをみていた。アロマンティク、アセクシャルなことは単語を使わずに言葉と態度で説明していた。この子には間引いてセレクトした言えるかもな範囲の半生しか言っていない。恋愛っぽいの遍歴をみられるのは嫌で、特にキミには1番どう伝えていいのかわからないから見せたくなかった。でもわからないのに友だちでいたい。ZINEピクだったら言える。あえて見せなかったことを見せてもいい気がした。異性の友だちへ、ぎこちなくて諦めてぼこぼこにやられてる私の恋愛っぽいを見せびらかすにはいい天気だった。

コレクター仲間。この人から変なところで声をかけられて、ひょんな弾みに知り合いになった。オーバーグラウンドの集まり今度も生島さん行くし…って生島さんも!気になっていた存在、生島さん。福岡にできたバカでかギャラリーで名前がついて回る人。さらけだすZINEピクニックにいるっ!?と思いつつ、もう15時くらいになっていた。顔を繋ぐためにコレクター仲間は来てくれたんだな。

ちーさんが来た。前にポエジオ時間で詩を作るに参加して仲良くなった短歌をつくる占い師さん。あのとき宣伝していたとはいえ来てくださるとは…めちゃくちゃ嬉しい。何かZINEを読んでもらえたのかな?きっと素敵な短歌を今日も歩きながらつぶやくのだろうか。

むくけもさんをまたじっとみる人がいる。「きどきりんさんですか?」ふぁっ???わたしは無名のココでデビューしたての新人なのに、私の名前をご存知ですの?むくけもさんコレクターだった。私が欲しかったむくけもさん初個展作品、げこるさんの久々個展作品を並べて飾っている羨ましいコレクター。私が欲しかった、私が欲しかったのにとまだ悔しいコレクター。まさか目の前で実像が現れるとは…。むくけもさんから原画とともに送ってくれた地方のお菓子をいっぱい渡す。Twitterでは相互だけど、リアルで会うなんて不思議。

新たな友だち。『あえてドングリを掘り起こす』はラジオのフリートーク集みたいなネタを書いた。「ラジオ聴きます。安住紳一郎の」もうサイコーです。まさか日曜天国ことニチテンリスナーが!!!!ということで意気投合したし、福岡に越してきたときに祖母から持たされて4年間封印したままのタジン鍋もフリマから持って帰ってもらえたし、ZINEも買ってくれたし、めちゃくちゃ嬉しい!ハッピーじゃん!わたし絶対にこのひとと友だちになる!

あとはネコのアルバムを見てくれた人に片っ端からモネちゃんを名付けたときと、生まれた4匹の子ネコの名付けたときからできた鉄板漫談を披露した。知らない人と話すのは好きだ。私は警戒心を与えないのだろう。実際にそんな仕事をしている。話しかけたひとが笑うのが好きだ。そして自分が嬉しくて笑うのが好きだ。

大体のギャラリーでは「誰かの知り合いですか?」と聞かれる。知り合いしか来ないみたいで閉鎖的な質問が嫌いだ。今回ZINEピクに来てくれた何人かに聞いてみたら大体がフォローしてるけど初めて会うと答える。あぁ場が開かれている。知らない私と、知らないあなた。ここで出会ってしまった。それがたまらなくキャラメルのように甘かった。

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○後日

valoさんから『いきもの〜』のレコメンドを個人的にいただいた。


点と点が線になっていく

きどさんが捉えた光、ことば

印象派の絵のようにきらめいている


外での活動が心地よい。光が集まって輝いていて、それに反射した私もキラキラと瞬く。「きどさんはなんか勝手にやっててよかったですよ。場を提供してよかったーーって。あとずっときどさんの明るい声が聞こえてました」中村さんにそう言われた。まだキャラメルの味がする。楽しかった。心から楽しかった。この感覚がどんどん自分のコントロール下にないものに対して敏感になってきていた。中村さんもそんなこと言っていた。さらけだすは勇気と、それを物質に宿す体力が必要だった。それでもお釣りが多い。まだ生きるのは楽しい。


意訳

また次もどこかでZINEピク開催を心待ちにしてます。

 

追伸 親友が期間限定通販で買ってくれた。ZINEピクを喜んでくれた。みんなそうだった。職場のひとも友だちもZINEピク参加者のみんなも。開催されたことに対しても、来場の方々に対しても、みんなみんな心に溜めている鬱屈としたものとかをさらけだして、それをみて喜んでいた。また延命しよう。

こけしを3つ送って@青森

青森は雪が降ったら分からないけど、夏の終わりに行くのは移住したいくらいに大好きなところだった。もうしばらく行かないくらい遠いけど、またすぐにでも行きたいくらいに気に入った。美術館が多いこともそうだけど、こんなに旅行でご飯にこだわったのはじめてなほどに魅力ある食文化。楽しかった。ほんとに楽しかった。

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921

午前中まで仕事をする。今日の乗り降りが時間通りに出来るのか気になって仕方ない。午後休を取って職場の北九州自宅の福岡へ。いまのところ遅延なくスムーズに帰宅。

家に帰ってパッキングと長期不在のため植木を腰水処理して掃除をする。コインロッカーサイズのキャリーケースを新調したけど、夜のオレンジ街灯色で可愛い。うきうきと家を出るが大分経ってから肝心なゴミ出しをしていないことに気づく戻る時間が惜しいので諦めて忘れることにした。

福岡空港は完全にピエールエルメお楽しみチェックポイントと化していて、やや余裕があるのでメレンゲ菓子を買う。期間限定オレンジをすすめられてホイホイお買い上げしてしまった。でもオレンジが1番美味しかったから、みんなにすすめたくなる気持ちもわかる。

17:00福岡空港→19:00成田空港。少しウロウロする時間があったのでちゃんと寝れるようにおにぎり、鬼レモン9%とじゃがりこを装備する。飲みきってしまえばあっという間に眠って中途覚醒することなく22:20バスタ新宿→8:05弘前駅前へ。

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922

弘前駅にて夜行バスを降りる。青森は寒いと身構えていたけど、昨日の夜の東京が寒すぎたかも。朝でもこっちはジャケット着ててちょうど良いくらいの心地よい天気に恵まれた。

朝早すぎる田舎は何もすることがないのだろうと推測していたけど、虹のマートという建物があるらしい。駅から徒歩すぐ、歩き出すと交番の横に早速くだもの無人販売が佇んでいる。りんごこんなに安くてやっていけるのだろうか、メロンもまるまる1玉が値下げして800円と投げ売っていた。青森のりんごと秒で遭遇し、りんご大国の洗礼を受けた気がする。

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すぐに虹のマート着。この虹のマートはなんとopen8:00の海鮮、惣菜、八百屋、骨董?、パン、コーヒーなどステキな品揃え抜群の施設だったのだ!

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朝ごはん虹のマート

まず挨拶がわりに1周する。九州とはまったく品揃え違う!?こんなにも違うのか???と思うくらいに違うことに衝撃を受ける。筋子のつぶつぶの輝き、見たことないくらい大きな洋梨、こんなに種類あるんだなという多様な林檎、納豆はんぺん、福岡より安くていっぱい入った明太子素晴らしいので4周くらいして目で楽しんでから海鮮丼をイートインコーナーで食べた。大満足だ。

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弘前れんが倉庫美術館

『「もしもし、奈良さんの展覧会はできませんか?」奈良美智弘前 2002-2006 ドキュメント展』

コレがかの有名な弘前れんが倉庫美術館!外観から圧倒的存在感を感じながら進むと大きな窓から奈良美智さんのおっきな犬が見えた。表にまわると犬は入り口でお出迎えしてくれててテンション上がるしかない配置。

入場券はシールということで入場券集めマニア的にはキレイに持って帰れないなと思いつつ上着に貼る。レンガの美しさを中心に高さある重厚な壁の美術館がもつ建物としての空気と、展示されている過去の奈良さんの展示会と発起人たち、ボランティア活動、地域へ波及していった芸術の力が丁寧に表された内容だった。

美術館の強すぎる空気は広くて抜けのある構造により、奈良さんの大きな作品たちものびのびと調和してみえてきた。中くらいの犬もいて乗っていいということなので監視員さんに撮影頼んでみたけど、出来ないのでと丁重にお断りされたため近くにいた方にお願いしてみた。このときの方ほんとうにありがとうございました。

出ると弘前の用事が済んでしまった。めちゃくちゃ時間があるので弘前駅青森駅へ向かう。アキュア自販機で売っていたりんごジュース王林を買ってみる。濃厚なりんご果汁を感じる。えええ?美味しすぎるじゃんともうひとつ買ってしまった。

昼ごはん王林りんご剥いてるパック

青森駅まで鈍行の小さな電車に乗ってコトコト揺られる。地方都市の収穫直前の黄金の田んぼをみると実家の周りみたいで落ち着く。青森の駅はSuicaが対応してなくて久っ々っに切符を買った。バスはSuica対応。またコトコトと青森駅青森県立美術館へ向かう。

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青森県立美術館

『ミナ ペルホネン 皆川明 つづく』

『コレクション展20222サマータイムサマータイム

コレがかの有名な青森県立美術館!!昼なのでまだ光っていないけど、木のネオンがいっぱいある外観でるんるんしてきた。

入るとすぐにミナの生地たちがお出迎え。展示室に向かうとダダダーンとシャガールの超巨大幕作品が四方の壁にそれぞれ並んで観るヒトビトを囲んでいて、シャガールをこんなにも感じる空間にまず通されるとは思ってなかったんだけど!

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まずはミナ展から進んでいく。デザインの源、デザインされたもの、デザイン〜製品の製作過程〜実際の利用までがまとまって展示されている。デザイナーや関わりのある生産・製造者だけでなくユーザーのコメントが日常にミナの服が寄り添っている様子がありありと浮かんできてグッときてしまった。

展示室内は白色とコゲ茶色の壁は自然なコントラストを展示空間に生み出していて、動画投影をコゲ茶色に映すの今まで見なかったから面白かった。皆川さんが一目惚れして買った上着が可愛すぎて奮発してしまうのとても共感するキュートさだった。

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コレクション展へ向かう。初っ端から奈良さんめちゃくちゃある。大きくて可愛くてでも可愛すぎない。豊田市美術館ぶりの奈良さんの作品がいて、あのときのときめきにまた出会えると思ってなくて嬉しかった。写真撮っていいのもとてもとても嬉しくてパシャパシャ撮ってしまった。

特にあおもり犬が人気で、手前の丸い花壇と室内の丸いベンチでみんなが寛いでるのが微笑ましかった。バスまで時間があったので、色々館内ウロウロしたあとに奈良さんの1室目リピートしてしばらくあおもり犬を独占できて贅沢だった。

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晩ごはんゆうぎり、ゲストハウスオランドの二階

ゆうぎりで地のものを食べたときに地酒を飲んでちょっとキツめに酔ったので、ゲストハウスに着いてからハンバーグ定食を注文した。モヤモヤしている酔いには米を摂取することで中和できるという私の人体の神秘。食べ終わる頃にはスッキリと酔いが覚めてた。りんごの木箱で仕切られたゲストハウスの部屋たち良かったな。

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朝ごはん虹のマート

昨日に引き続き虹のマート。またぐるぐるして筋子+ほかほか白ごはん+納豆はんぺん+いがめんちを買い集めイートインコーナーで食べる。筋子は味付けしてないと思ったら塩漬けで塩辛くてしょっぱかった。これが普通なのかな?はじめての筋子は予想と違っててびっくりしてしまった。こ、これが筋子いくらのつぶつぶはプラセボなのかいつもより力強い弾力でプチプチはじけてて噛むの面白かった。納豆はんぺん揚げたてで美味しかった。いがめんちは地元に根差した料理とのこと。大きな洋梨(今日食べ頃だよ)を買ってみるなど冒険した2回目虹のマートだった。

弘前駅→10:00新青森駅へレンタカー24時間パックを予約受け取りしに行く。キミが1日中相棒となるんだ!新青森駅十和田市へ。

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十和田市現代美術館

名和晃平 生成する表皮』

『常設展+アート広場』

space 青柳菜摘 亡船記』

コレがかの有名な十和田市現代美術館!建物前からいろいろな超巨大作品たちがあちらこちらに存在している。

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常設だけでお腹いっぱいになるくらい楽しくて、特に『ザンプランド』栗林隆は最初なんだか分からなくて、んんん?と前の人の動きを見てたらんんん!?となって実際自分がやってみたらすごい楽しかった。

あと名和さんはほんと青森に来てよかったと思った。『Biomatrix(W)』のぷつぷつした物体の繰り返す小さな音が心地よくてずっとずっとずっと観ていられそう。『PixCell-Deer#52』は、やっとやっと観ることができた。声出そうなくらいに嬉しかった。キラキラした球体に閉じ込められた鹿の剥製がある角度から見ると見返り鹿の埴輪みたいだった。

○おやつアップルパイとりんごジェラート

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ずっと遊んでいたかったけど、雨も降ってきたし十和田市八戸市へ。お腹が空いたので八食センターをぐるぐるする。海鮮もお土産も果物もお酒もここには何もかも集まってきている。新鮮な大きな洋梨、カチカチな桃、りんごを実家に送ってみたりした。旅行してて家に何か送りたい気持ちになったのは初めてだった。あまりにも九州と違うので驚きを届けたくなってしまった。

そしてじぶんは何食べよう、でも時間があまりない、でも海鮮のバーベキュー用ってなんだろう?とうろうろしてたら七輪でご飯が食べられる素敵スポットを見つけた!

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夕ごはん七厘村

入口斜め前の揚げ物屋さんの隣でホッキ貝、牡蠣、サザエ、イカを買い込む。七輪で焼きやすいように殻を開けてくれたり、貝を切ってくれたり、牡蠣は生でも良いよというので焼きと生でひとつずつ買ってみた。美味しい。トングと共に貸し出された醤油を牡蠣に垂らしてみる。めちゃくちゃしょっぱくて塩辛かった。醤油を使うのはやめようこれが東の醤油の洗礼

美味しく食べていると斜めのベロベロに酔ってそうな見た目のおいちゃんから20年前に別れた元カノと同じようなワンピース着てるということで声をかけられた。最後大根の漬物をもらってサヨナラした。漬物でコミュニケーションを取るなんて母方の祖母みたいでじーんときてしまった。食べ終わって八戸市美術館へ。夜まで開いてるなんて素晴らしい。

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八戸市美術館

『コレクションラボ002 地をみつめる』

展示内容も好きだったんだけど、建物が市民にひらかれたフリースペースという立ち場を全体的に伝えてて名前は美術館ではありつつも役割はいろんなものを担えるハコというところがよかった。

八戸市弘前市へ。地方に行ったらスーパーに寄るのが癖になっているのでちっちゃな個人コンビニとおっきなスーパーに寄る。土地土地の果物、野菜、魚、惣菜、カップ麺、お菓子、ラムも売っている肉コーナーにグッときた。このクセは安住紳一郎のラジオで安住氏が醤油コーナーを見ちゃうと言っていたので真似しているが日本なのに全然違うのが面白い。帰りは有料道路で帰ったけど、信号あんまりないからめちゃくちゃ飛ばす車たちとともに帰路に着いた。

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晩ごはん果物

せっかく大きな洋梨と普通の梨とぶどうを買ったのでゲストハウスでちょっと包丁を借りて食べた。食べ過ぎたくらいに食べてちょっと後悔したけど、こんな後悔の仕方は二度と来ない気がするのでセーフ。

 

924

朝ごはん虹のマートにてお肉ゴロゴロカレーと海鮮丼

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もはやお馴染み朝ごはん処。8:00openでこの3日間助かりまくりで気になっていたカレーとリピートしたかった海鮮丼。土砂降りのなか弘前市新青森駅へレンタカー返却する。新青森駅は栄えていて、アップルパイ連続31位になった焼きたてアップルパイを食べる。甘みのなかに濃厚バターの塩気がちょうどよくて大きかったけどペロリだった。りんごジュースがフリーで置いていて、青森の可能性ってまだまだあるんだなと感じた。売店で嶽みきとうもろこしの茹でを買う。名産でそろそろ旬が終わるのであまり置いていないというセールストークも上手かった。

ここでこれまでに買いすぎた果物とお菓子を妹から頼まれていたこけしとともに送る。こけしは虹のマート内の骨董屋さんで可愛いなと思って30センチくらいのものと八戸市美術館で買った八幡馬を添えてみた。循環バスにて新青森駅三内丸山遺跡へ。

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三内丸山遺跡

世界遺産登録1周年記念特別展「北海道・北東北のJOMON」+常設展

館内を観ていたが、1時間ごとに行っている遺跡めぐりボランティアガイドへ参加する。予定では50分だが人が増えて1時間20分くらい掛かった。遺跡めぐりで外にでたら晴れていてラッキーだった。

復元されている居住スペースは柱の位置と木材を使っていたという事実以外は想像でつくっているため、目の前にあるものを信じすぎることなく発想豊かに当時に思いを馳せるようにも説明があってなんていい案内なんだろうと感動した。

子どもの方が何倍ものお墓の数があって、巨大な6本の柱の跡があって、野球場の建設で偶然見つかった遺跡を発掘して大半は埋め戻してまた眠りについていて、ひとつひとつがロマンチックな場所だった。栗のソフトクリームを食べて、そろそろと三内丸山遺跡青森駅へ。

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駅はほんとに小規模で心配になるくらいだけど、海の方へ歩くとお土産屋さんがいっぱいあって3ヶ所をずっとぐるぐる丁寧に丁寧に歩いてみた。アスパムという建物の三角の紅茶アップルパイは焼きたてでサックサクでしっかりと紅茶の味もしてビックリするくらいに美味しくて優勝だった。あと2階で県立美術館でみたこぎん刺しの実演してて制作のお話を伺った。みてるだけで目がチカチカしてくるのに針の運びを慎重に拾っていて、美術館でみたのはより超絶技巧だったんだなと実感した。

まだまだバスまで時間が有り余っていたので、まあまあ歩くアートな灯台まで散歩。暗い海辺を歩くのは心地良くもあり不気味でもありわくわくもあり、途中であまりにも遠く感じて挫折がチラついたけどなんとか往復できて良かった。やっとこさ19:20青森駅→6:40バスタ新宿へ。とっても運動したのですぐに寝た。

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925

朝ごはんマクドナルド

早く着きすぎて美術館が開いていない。そりゃそうよね9:30になればどっか開くでしょうと、とりあえず上野へ。ほんとはリニューアルした国立西洋美術館に行ってモネを浴びたかったけど展示準備で今回はお預け。150周年の東京国立博物館へ。

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東京国立博物館 常設展

国宝ばかりなのにこのあと国宝解放の展示が予定されててまだ上があることに震えた。古代コーナーにみみずく土偶たんに会いに行ったら、遮光器土偶たんとハート型土偶たんがなんの告知もなく突拍子もなく揃っていて拝み倒した。もっと宣伝していいと思うの。

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あと時間的にひとつしか行けなくて、やっぱりいまの東京でなんか選ぶとしたらコレでしょ!

国立近代美術館

ゲルハルト・リヒター展』+常設展

リヒターのひとつずつのシリーズがカッコよくて面白くて天才じゃん、天才じゃんとつぶやきながらまわった。特にガラスをあちらこちらに使う手法が、低反射の額じゃないと嫌だった価値観を変えられた。わたしや他者、他作品が映り込む世界観がガラスへ反射されるのは意味が広がる体験でもあるんだと思えるようになった。常設はクレーがいて最高。クレーがいれば大体のことはどうにかなってしまう。

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昼ごはん神田 近江屋洋菓子店ケーキ

都内成田空港へ。第1ターミナル久々で歩き回ってたら全然余裕なくなった。18:50成田空港→20:55福岡空港

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夕ごはん牧のうどん

まえも福岡戻ったら牧のうどん食べた気がする。安定のやわを頼み秒で出てくる。美味しくてお腹いっぱいで帰ってすぐに寝てしまった。

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追伸 家族に青森の良さまで届けられたのかはさておき、伝えたくなるくらいの楽しさだった。青森と地元は同じ地方都市なのに旅行は楽しい。

地元は人々の距離が近すぎて実家以外、しんどさが増してきたから帰ることもどんどん無くなっている。三内丸山遺跡はたぶん段々と?集落に人が居なくなり文明が途絶えたらしい。何が足を遠ざける要因になったのだろう。食料や気温なのだろうか?

だとしたら食料や気温の安定が見込めている現代では、なにが文明を途絶えさせる要因になるのだろう。わたしはどこへ行くのだろう。ポジティブな理由であるように努めつづける自分で在りたいが。

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陸の孤島@宮崎・鹿児島

 

宮崎と鹿児島へ行った。

宮崎県立美術館の常設展と鹿児島市立美術館の企画展・常設展がとっても良かった。

 

宮崎県立美術館

『たのしむ美術館2022』

常設展めちゃくちゃめちゃくちゃ良かった。ほんとに素敵だった。今まで行った美術館で1番好きだった。どこが良かったか書かないといけないなと思わせるくらい、どこもかしこも良かった。

*スタンプラリー

多分夏休み使用なのもあって、お子さま向けの作品に関するクイズと自動式スタンプ台を巡っていくイベントをしてた。ウイーンと押されるのが楽しい。クイズは簡単とちょっと難しいの2種類あって、運営推し作品記念シールが2種類あってどちらかもらえた。地味にお金がかかっているのが分かる。

*観覧案内とステートメント

動線が足跡シールで分かりやすい。ここ観覧ルールあるから読んでねってところで、足跡シール立ち止まらせて看板へ注目を促す方法がスムーズだった。ステートメントは小さめに長すぎない難しすぎない内容。下に英語版も載っててシンプルでよい。

*キャプション

結構な数のキャプションがあった。夏休み仕様で子ども用の内容もあちこち貼ってある。大人用は技法や手紙など製作背景がわかり、子ども用は想像してみよう!どう思う?とそれもそれでいい視点の提案だった。全体的に低めの位置に貼ってて優しさを感じた。

*彫刻の部屋

台座が全部違う!大理石などでかっこいい台座と作品部分の異質感。1番奥の作品は1分ごとに四方からそれぞれライティング位置が変わっていく。こんなの見たことない…。全然表情が違っているのが分かるし、永遠とぐるぐる観察したくなる仕掛けでアイデアがひかる。

瑛九の部屋

地方都市美術館ならではの地方作家推され部屋。瑛九はじめて知った。めちゃくちゃいい。絵も写真も好きだった。パンフレットやチラシたちも、本人や技法についてなど解説書類ぜんぶ凝ってるし豆本もあって運営推されセンターポジションなのが伝わる。この部屋はキラキラ照明もあった。なんでこんなに宮崎県立美術館はライティングこだわってるん???ただの変哲もない観覧用の席も魅力的にする天才か?自転車に乗れなかった瑛九って説明文が個人的にツボ。

*常設展¥0なのに入場券あり

入場券マニアからしたらかゆいところに手が届くとはこのこと。誰が考えたんでしょうか…優勝です。

*ガラス反射なし

ほぼほぼ作品の額のガラス反射なし。これは地方都市美術館にしては珍しいくらいに反射しない比率が高かった。観てるときに自分が映るの嫌いで斜め鑑賞癖がついている自分でも接近して観れるのよい。

*写真とれる作品多い

もう時代は写真が撮れるか撮れないかなんだよ!撮れるのほんとほんとありがたい。素晴らしい思い出を振り返ってひとに伝えるには視覚的に訴えることも必要なのだ。

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鹿児島市立美術館

『シダネルとマルタン展』+常設展

最後の印象派ことシダネルとマルタン。めちゃくちゃめちゃくちゃ良かった。印象派やはり素敵でドストライクだ。シダネルの灯りがついた生活感の作品の暖かさ、マルタンの人々の光溢れる生活感の作品の逞しさの対比が美しかった。

常設展は豪華すぎ。モネもフジタもカンデンスキーも。黒田清輝が出身って国内作品強すぎるけど、意外と黒田清輝1個しかなかった。彫刻もあちらこちらに置いてていい空間。

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追伸 わたしがAロマAセクなのが要因なのか、わたしという自我が要因なのか。またぎこちない凹凸を見つけてしまって、人生の宿題が増えてしまった。わたしと世の中の不文律はかけ離れている。いまから過去、現在、未来は変えられる。加えてわたしの思考回路や認知の仕方も変えられる。方程式はわかっている。それでも最近ますます散歩する時の美しさが波紋になって返ってくることが多くなってきた。それにどうやって応答すればいいのか手が付けられない。

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めぐるむすぶ@大阪京都

2022.02.10 @福岡→大阪

福岡空港21:00→関西空港22:10

○ごはん

朝なし、昼コンビニ、夜コンビニ

○宿

Hotel Morning Box Osaka Shinsaibashi


1日目は前乗り。せいいっぱいまで遊ぶにはまず定時ダッシュすることからはじまる。荷造りと家を数日空けるための洗濯と洗い物を片付ける。本当は前の日にある程度しとけば楽なんだろうけど、家事が苦手なのでつい溜めてしまい飛行機の1時間半前に家を出る。ギリギリになってしまったがここは福岡市の最大の良いところとして空港の近さが活きてくる。なんとか間に合って、やはり荷物はリュックひとつ分の手荷物預けなしがベストだなと思いながらなんとか30分前に搭乗口に着いた。

あっという間に着いた!関空はじめてきた。人の流れにそって歩くと駅があって助かる。初見で迷子になりやすいのでひと安心。また電車でひと眠りしていたら目的地だった。不思議なことに知らない土地でも何となく目覚めると降りるところだったという現象は起きるもので。途中商店街を横切ったら単車がど真ん中を駆け抜けていって、あぁ大阪らしいものが見れたと思った。この感覚はどこから来るイメージなのかよく分からないけどちょっと感動した。そのあとはホストクラブの通りだったようで、そんなような見た目のひとが多いしキャッチばかりで道選び失敗した感ある。ベストな断り方難しい…。ホテル前にスーパーがあったので夕飯を買う。ホテルは大浴場があるというのでここにしたが大正解だった!ほかほかのなかで酎ハイを飲むのがとてつもなく良い。

 


2022.02.11 @大阪

○『イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜―モネ、ルノワールゴッホ、ゴーガン』あべのハルカス美術館

○『Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―』大阪中之島美術館

○『感覚の領域 今、「経験する」ということ』・『コレクション2:つなぐいのち』国立国際美術館

○北林みなみ 個展『 ぼくたちのゆたか 』NEW PURE+


○ごはん

朝ランチパック、夜ドミノピザ、コンビニ

○宿

Hotel Morning Box Osaka Shinsaibashi


三菱一号館美術館からの印象派の展示はいつも大好きだけど、東京展が行けなかったので大阪展へ。前評判ではレッサーユリィが圧倒的人気を得ている様子で、わたしも写真だけみてもめちゃくちゃ好きそうで楽しみだった。券は時間指定じゃなかったので絶対混むじゃん?と開館40分前くらいに行ったけど券ありなし含めて2人目くらいだった。券なしも余裕の1番で、あれもしや混まない???という予想がここで立つ。そして本当に混まなかったんだけど、空間が広いので展示スペースに余裕があり写真撮影スポット多くてもスムーズだった。もちろんのこと開いてすぐにレッサーユリィへ向かっていくと完全なる優勝!ほんとに良い!!!モネとか他にも色々好きな絵はあったけど、これが1番心を射抜かれた。

朝イチでイチゴのショートケーキのイチゴを食べたような気分で大阪中之島美術館へ。膨大な数のコレクション展。2月2日オープニングということもあり色んな客層がきてて観客が多かった。ただただ広くて疲れたのか最後の方はダレてて人がまばらになっていったので、最後になるほど見やすくなった。あとでギャラリーのひとと話したんだけど、最初に重厚な作品と最後にポスターや家具だと順番的に疲れやすくなる気がした。構想40年の間に阪神淡路大震災や構想室で何度も企画展が行われたワケだが、あまり構想についてベースからしっかり語られることなく初見に対しての説明がもうちょっとあってよかったかな。新人なのか中堅なのか、作品だけでなく役割としての立ち位置や厚みも欲しかったーーー!

ショートケーキのイチゴを食べたあとに濃厚なザッハトルテを齧ったような気持ちで真隣の国立国際美術館へ。企画展『感覚の領域 今、「経験する」ということ』は飯川雄大、伊庭靖子、今村源、大岩オスカール、中原浩大、名和晃平、藤原康博の展示。特に飯川さん好きなので玄関前のリュックを発見して「コレよ!コレ!!!」とテンション上がる。リュックをぐるぐる回すやつも空間変化のギミックもとても良かった。これぞ美術館という箱物で行う意味と行く意味があるってやつだ。グッズも小林さんという巨大なショッキングピンク色のネコがいっぱいあって同じピンク小林さんアクキーをまた買ってしまった。あと名和さんも好きなんだけど、展示室が四角くなってる意図は1周ぐるっと回るとわかった。わたしは行ったり来たり普通の展示室でもするけどココは5周くらいグルングルンして作品の関連性を確認するのが楽しかった。中原浩大はわたしの中でダークホースで、作品であるとっっつても大きな本を職員さんと観客が捲っていく。最初は入っちゃ行けないところかと思って引き返そうとしてしまったところを、職員さんに作品と言われてホッとして鑑賞。最初のひとは数ページで途中離脱した。次のひとはわたしと譲り合いみたいになったけどわたしは最後まで捲られるのを鑑賞したくて、そのひとは最後まで捲ることを体験したかったので丁度よかった。途方もなくページ数があって、最初は息が合わなかった捲り手と職員さんだったけど段々と上手に捲れるように作業化してきた。アイコンタクトや声掛け、相手のスピード感など言語、非言語的コミュニケーションを捲るという動作のなかで生み出していたようにみえた。また周りの観客はすぐに去っていくひとばかりだったけど、興味ありそうだったりわたしみたいにビックリして帰ったりと第三者だからこそ周りの反応がわかりやすかった。また捲り手たちを最初から鑑賞していたわたし自身も、最初は本の描いている内容に意味を見出そうとしたけど挫折して、次に捲り手と職員さん次々と現れる鑑賞者たちの行動に気がついたり、またわたし自身の捉え方へといろいろと関心が移っていって、ただ立ってみてるだけなのにかなりの心境の変化があって面白かった。コレクション展はボルタンスキーがひとつだけだったけどかなりボルタンスキーで流石ボルタンスキーだった。3.11から10年ということもあり阪神淡路大震災の写真があった。ここで大阪中之島美術館の40年に大きな節目があったとハッとした。そしてそれなのにキャプションになかったのは何でだろうかと、とても残念な気持ちにもなった。なんか数でしかなくて質が薄いのもったいない。出入り口に向かう階段にて飯川さんのワイヤーを発見した。帰り道に分かっちゃったけど、初めからこんなところに作品があったのかと天を見つめたけど動きはなかった。

ショートケーキのイチゴを朝から食べたあとに濃厚なザッハトルテを齧り胸焼けと満足さを大福で慰めようとしたら喉につっかかったような気持ちでギャラリーへ。北林さんは妹がZINE買ってとおつかいを頼んできたので向かった。閉店するギリギリに滑り込む。初日ということもあり潤沢な在庫のおかげでお目当ては買えた。パッとみただけで妹が好きそうな線の描き方と色合い。久々に妹のおすすめがめっちゃくっちゃわたしにもぶっ刺さった。美しく暖かみのある色のインパクトと、目のいくプールや水辺をもちいた主となる人物と外界との距離感がテーマな作風が印象に残る。コレを家に置くとしたら…とすぐに頭にイメージが浮かぶ=ほしくなった。人物の使い方が良かった。ほんとは欲しかったけど転職するので絵はしばらくグッっつと我慢だ、わたしよ。でもやっぱ欲しくて作品リストメール問い合わせしちゃう。欲しかった陶器は売れていた。


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2022.02.12 @大阪→京都

○『蓮華王院 三十三間堂』大吉

○『金刀比羅宮』大吉

○『八坂神社』末吉

○mamoru『おそらくこれは展示ではない(としたら、何だ?)』京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(アクア)

○『遠侍(とおざむらい)〉虎の間の障壁画 ~御殿を護(まも)る竹林の王者~』元離宮二条城 二条城障壁画 展示収蔵館

雑貨屋『ウサギノネドコ京都店』

○『KYOTO STEAM 2022 国際アートコンペティション』・『2021年度京都市立芸術大学作品展』京都市京セラ美術館

○名品ギャラリー(平常展示)『特集展示 新収品展』・新春特集展示『寅づくし─干支を愛でる─』・特集展示『後期古墳の実像 ─播磨の首長墓・西宮山古墳─』京都国立博物館


○ごはん

朝マック、夜コンビニ

○宿

ゲストハウス雅順


今までそんなにおみくじにこだわりもやる気も起きなかったけど、初詣の宇佐神宮で大吉を引いてからチャンスがあれば引きたいと思ってた。単純で欲張りな人間すぎるので、そうだ京都の思い出におみくじ巡りしよう!ほんとはそんなに行きたい展示が多くあるワケじゃなかったけど、朝早く起きたのは8時から観光できるこの土地を最大に楽しむためであって。最初の三十三間堂金比羅さんで大吉引いちゃったもんだから、八坂神社からは見るの怖くて家に帰るまで開封出来なかった。その勘は当たってたので確認前に何となく宝くじ買ったから当たんないかなーとまた単純に考えている。

三十三間堂は仏像の物量で勝負かと思いきや質も素晴らしくて、細部まで作り込まれた身体、一部だとしても目を惹く色彩、なんといっても朝日に光り輝く玉眼ははじめてみた。うるうるとしてるくらいにキラッとどの仏像もしてて当時のひとはこんなにも完成度の高い仏像を目の前にしてどんなふうに存在感を享受したんだろ。裏の長い廊下は通し矢をしていた記録が置いてて1番のひとは1万本中8千本通すって、どのくらい筋肉痛に見舞われたのか怖いくらいだった。

金比羅さんは石をお願いしながらくぐることが出来ると現場で知ったので、お札に願いごとを書いて縁切りと縁結びを心で唱えながらやってみた。結局は自分の行動と意思による結果なんだろうけど、運要素については神でも仏でも助けてほしいのは昔から変わらないことだったりするのかな。ずっと同じとは贅沢いわないけどこのままで居たいなと感じる場所や人をもう見つけちゃってるなんてあの時のわたしは信じないだろうと、京都では何回も考えてしまうね。

『おそらくこれは展示ではない(としたら、何だ?)』はとても良かった。いろんな媒体(棚、古い手本本、ステンドグラス、机とソファ、MacBook、プロジェクター、手書きの記録、飛行機模型、プラスチック版など)の展示物は、大学の前身時代から使われていた絵の手本本から派生されたイメージから成り立っている。一見するとバラバラの世界観と脈絡の追いにくい手書きのレポートは読んでも飲み込めそうで飲み込めない内容で、おそらく展示でなくじゃあアーカイブ?でも展示なのは展示?え、レポートに書いてるし?古い記憶と現在の考察をななめ読みするしかないけど、よくわからないけど理解はできなくても体験はできるってことで全くその通りだ!ととりあえず腑に落ちて1階も2階も楽しかった。

二条城が目の前だったので鶯張の廊下を修学旅行ぶりに歩きたくて寄ったら、え?こんなわたし好みのドストライクな金箔の障壁画と釘隠しの金細工、そこかしこに透かし彫りを忘れてしまってたの…わたし???記憶には鶯どころかヒヨコの大群としてぴよぴよしてた廊下の足音しか残ってなかったので興味のなかったころのわたしよ、もうちょっと脳細胞活性化させといてほしかったなって振り返ると、そういえばあれは不登校真っ最中に部屋から這い出て行った集団行動だった。そういえばほぼ修学旅行の記憶がなくてプツプツとしかカケラを持ち得てなかったんだ。いまこんなにも二条城楽しんでるのも予想より長く生きてるからで、予想より自分で生きていけてるから出来てるのであって。未来ってあるんだなって思った。

ウサギノネドコのsola cubeシリーズ可愛くてずっと欲しかったのを、去年やっと京セラ美術館で発見して思わず買ってしまった振りの今回の京都旅行ということで暇だし近いし行ってみた。サクラと並べるととびきり可愛くなるという確信のもと、タンポポもやっぱいいんだけどデルフィニウムもほんと可愛くて買った。

京セラ美術館は国際アートコンペをなんとなしに観に行った。金子未弥 × 有限会社丸重の作品はテーマが好きだった。都市の修復された部分をクローズアップして、今はもうない傷たちを数値として表示するとかカッコよすぎる。 三木麻郁 × 国立病院機構新潟病院臨床研究部医療機器イノベーション研究は人工呼吸器がモチーフ。仕事で装着患者受け入れしてるからなんか胸に突き刺さって抜けなかった。作品は楽器になってるけど、独特の一定のリズムで酸素が送り込まれる掠れたあの音が病棟にいるような感覚にさせる。芸大の展示はみんなインスタのQRコードとかキャプションにしてて時代を感じた。作者にアクセスし易くて良い。ここに来たのは2回目だけど、美術館の要であるコレクション展を未だに観れてないのもっと時間があれば次こそは行きたいけど!ここは京都の定宿にしたい犬のいるゲストハウスから頭使わずに通える距離なのでまた来るぞ。あとタヒさんの詩のポスターカードが何個もあって持ってないのばかりで不可抗力で集めるしかなくって、ここのミュージアムショップはわたしの趣味と気が合うのは罪だった。

で!この日のメインディッシュはキョーハク。これで日本に4つある国立博物館を制覇した。はじめてトーハク行ったときに京都と奈良は行くことあるんか?と疑問だったけど、やっぱりいつかは全部まわってみたかったのでゆるゆるな夢で5年くらいかかったけど、来ただけでとてもとてもとても満足。展示内容も広さも見やすさも良くて、特にトラりんを本場でみれたし、貝合わせの展示室が美しすぎてこんな繊細な遊びしてた昔のひとの精神力とか気になったし、なによりも仏像四天王の多聞天好きなわたしには1階の仏像コーナーヤバすぎたし、京都ミュージアム3ヶ所巡りスタンプラリー台の制覇も果たしたし後日郵送しなきゃだ。

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2022.02.13@京都→神戸→大阪→福岡

○『平安神宮』凶

○『蹴上インクライン

○『伏見稲荷大社』大吉

○『建仁寺正伝永源院(第56回「京の冬の旅」特別公開)』建仁寺正伝永源院

○『大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語』神戸市立博物館

○『Study:大阪関西国際芸術祭』船場エクセルビル新大阪発20:27→博多着23:46 ひかり593号


○ごはん

朝ゲストハウス店主、昼ちょっとパンルナール、えびす町のジェラート、クロワッサンたい焼き野菜カレー味、パペロニピザ、明日への活力551肉まん、海老しゅうまい、りくろーおじさんのチーズケーキ


ゲストハウスは犬がいるのと朝ごはん付きなのがわたしの心を掴んで離さなくて、今回もたっぷり魅力を堪能した。8時に犬の散歩があちらこちらで行われるなかで平安神宮へ向かう。みかんの木が小屋で囲われててなんか可愛かった。

前の日にわたしと同じように修学旅行振りの京都ですって中年男性がおすすめしてたtheインスタ映えの蹴上インクラインへ。確かにこれは写真を撮りたくなる。ポートレート大好きだけど誰も撮るひとがいなくなって直したままの一眼レフ出してあげたいなって思うような、ポートレート向きのロケーションだった。こういうのみると友人と旅行に憧れを感じちゃう。また友人と旅行する場面って来るのだろうか?

まだ朝早いんだからそんなに人居ないだろうと伏見稲荷へ。確かに人はそこそこで歩きやすかったけど、思ったよりもちゃんとした山だった。3分の1くらい登って、あぁこれ帰って来れんくなるやつ!と朝からHP削られ具合を慎重に判断して引き返した。駅までに行きに気になってたパン屋さんに寄ったら可愛らしい店内でココナッツのトッピングされたパンなど買った(美味しかった)。ひとつ100円だったのとご主人が優しくてまた行きたいなーと思う。

ゲストハウスのご主人にオススメされて予約した建仁寺へ。何が特別展示されてるのかイマイチ理解しないまま向かったところ、もうとっっつつつても大好きな金箔の障壁画だった。二条城より近いからよく見える!そして案内のスタッフさんがいて誰が描いたとか、どう建仁寺と所縁があるとか、テーマはこれだとか教えてもらった。二条城行ってきたんですよーって観光客アピールしたら、まさかの二条城の松鷹図を描いた狩野山楽の作品だった。昨日遠目からレプリカをみて感動した襖絵が、オリジナルでこんな近くでみれていいのか…。畳に座って右から中央、左へ向かって鑑賞していく。金具は二条城に比べちゃうと精巧さには欠けるけど繊細であって、池もある日本庭園、有楽斎の如庵の復元茶席、有楽斎と所縁ある武野紹鷗供養塔、鷺と蓮を中心としたモチーフとの調和がこころを落ち着かせる空間がしっかりと作り込まれててずっと畳でゴロゴロしたかった。

ミイラは科博で行きたかったけど全然チケット取れなかったから諦めて兵庫展へ。ギュギュッと有る空間に詰め込まれたミイラたちという感覚が否めず、すぐに出てしまった。ごめんミイラ!良かったのは電子チケットを紙でちゃんと渡してくれること、ミイラを傷付けずに中身が詳細に分かる展示内容だったこと、写真撮れるコーナーがあったこと、案内のスタッフさんが要所要所にいたこととか。駅から行きに見かけた安いピザ屋に惹かれて寄ったら大変美味しくて、目の前のベンチで食べてたらみんなわたしをチラ見してから吸い寄せられていたのが商売上手だった。

芸術祭ってはじめていった大地の芸術祭の自由さと自然さのわくわく感がインプリンティングされてるので、大体どれも大好き。最終日だったのと時間なかったのでサクサクとみてしまった。落合陽一がみたくて行ったけどやっぱり落合陽一は落合陽一で、ずっとずっとあの空間に閉じ込められたら異世界転生できそうな作品たちが素晴らしかった。あんな色合いのグラデーションと複雑なレイヤー、なめらかな動きのある画面は好みすぎた。釜ヶ崎芸術大学の展示は外から見ても独特で、窓にも天井にも部屋すべての面に作品と習字が貼ってて1歩でも足を踏み入れるとこの世界観に取り込まれざるを得ないみたいで、それに雨で足元が濡れてて段ボールとか踏むのはと戸惑っていたら明日撤収するからと入れてもらった。よしえさん(人形)と写真撮ったり習字したり楽しかった。スタッフさんの雰囲気が福祉っぽさ溢れてて安心感があった。バナナの生えてくる庭のあるゲストハウス泊まってみたいな。

新大阪駅へ向かう。前来たときに551並んでたら時間が迫ってきて焦った反省をいかして、早めに列に並んだ。チルド専用の店にも並ばないように注意して、ホカホカの肉まんを食べるのだと強い信念をもってホームでひとつ食べた。新幹線のなかでこの長い旅の記録の書き出しに着手する予定だったけど、いつの間にか寝てて博多に帰り着いていた。

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追伸 3泊4日の旅のまとめしてたら、もう3日かかっている。思い返すたびに新鮮な気持ちがでてきて、何度味わっても飽きない人生のキャラメルにまた出逢えた。リフレインする脳内のイメージが去年の夏に来た大阪・京都とはかなり違ってきてた。

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修学旅行を忘れた@京都奈良大阪

こんなに道中わくわくした旅は久々だ。

 

現代における旅の道中とは、Googleに導かれて特に寄り道せずに目的地に着くことと大多数が当てはまるのではないだろか。何度も同じ目的地を訪ねる場合は、Googleさえも要らなくなり日常みたいになってしまう。

 

私にとって目的地が美術館となる旅行が多い。食にこだわることなく、目についたコンビニかマクドナルドかサイゼリア で充分だった。知ったものの安心を繰り返すうちにいつしか旅行先でさえも日常の延長線として気持ちが続いたままで、マップの広がらないRPGのようになっていた。

 

それでも目的地につけば、展示替えごとに非日常が作られていた。美術館はいつもそこにあるにもかかわらず、見慣れない空間が用意されているから好きだ。なかでも知らない目的地は尚更に良い。キョロキョロと歩きながらはじめましてと、ひとつひとつの作品に挨拶するのは友だちが増えていく世界感の広がりが気持ちよくなる。

 

今回は奈良京都大阪巡り。

奈良は中学校以来の12年ぶり。

京都は大学サークル以来の7年ぶり。

大阪は逃げたくなって衝動的にみた太陽の塔以来の2年ぶり。

ひとり旅の道中がこんなにわくわくしたの久々だった。

 

博多〜難波まで夜行バス

早朝到着〜奈良へ

東大寺

東大寺ミュージアム

奈良公園

奈良国立博物館

 

めちゃくちゃ鹿いた。こんなに居たのかってくらい。朝早くから鹿はウロウロとしていて可愛かった。オスのツノをちょんって触ってみたら、生温くてビックリした。皮膚みたいだった。奈良の大仏は8時すぎにはぜっっっんぜんひとがいなくて見やすかった。自分はあのときより大きくなったのに、大仏こんなに大きかったかな。実家にゃんずの健康を祈った。そうこうしてたら美術館たちが開いたので見てまわった。仏像をこんなに浴びるようにみたのは、それこそ中学校の修学旅行ぶりくらい。あのときはつまらなくてただ通り過ぎていたけれど、心が穏やかになって手を合わせたくなるのは何処から現れてくるのだろう。奈良がそうさせるのか?博物館行ったときに警備員のおじさんが「いらん世話やけど」と上着を裏返しに着てたの指摘されたけど、恥ずかしさはすぐに浄化されていたし、奈良は相性が良いのだろう。

 

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奈良〜大阪へ

○アトリエ三月

むくむくしたけもの初個展

『むずかしく考えないで、リラックスして』

 

とっても好きな現代作家。ほんとはもっと買いたかったけど、きっと欲しいとか飾りたいとか、ゆくゆくはもうひとつ隣同士にしたらどうだろう?とかって、見た人が思うのが作品をお迎えしたくなる心理なので誰かの分と今月の生活費を残しておいた。有名になってとか思わんでもないけども、これを生活の足しにしてほしいとは思ってて。どの作品もお迎え先で穏やかさが居着いてくれるようなかたまりな作風。そんなむくむくしたけものさんが教えてくれた想さんもずっと気になってて、今回その隣同士にしたらよいのではないかという気持ちがむくむくとやって来たのだ。明日から一文無しになろうとも後悔はない。しばらくこの展示のために永らえたいのちは、お迎えしたらまた新しく延命が更新されていくのであろう。

 

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大阪〜奈良へ

春日大社

奈良公園

 

特にどうでもよいLINEを日頃からするのはもっぱら妹きゅんか母なので、鹿を送ろうと思ったら容量足りなくて朝撮ってたハズの鹿の写真が残ってないと気付いた。悲しい。しかし京都奈良大阪のいいところは1時間くらいで1000円くらいで行き来できるところなので、真っ直ぐに奈良にトンボ帰りした。奈良公園…いや鹿は素晴らしい。ついでに朝行けなかった春日大社へ。奈良に春日大社あるんだって興味なかったけど、あまりに東大寺が染み渡ったので行ってみた。鹿と春日大社よきかな。鹿のおみくじにときめいて買った。アイラインと目の大きさは書き手のセンスによるので吟味して慎重に鹿を選んだ。その後、寝るために大移動している鹿が奈良国立博物館辺りにいたためいい時間になるまで眺めてた。

 

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奈良〜京都へ

○ゲストハウス雅純

 

あれ、京都って観光客くっそ多いってイメージだったけど、そもそも住んでるひとで溢れかえってたんだね。四条通りの交通量がエグくて気が遠くなった。東京はひとが多いけどおひとりさまばかりで集団って感じなかったのに、京都はこんなに楽しそうに歩いてる人を大量に見たことなくて迷子になったみたいで泣きそうだった。

そんななかでひっそりとした街並みに移り変わって、着いた宿はめちゃくちゃにアットホームで犬もいて…ほんと大好きになった。京都泊まるならココだってなった。

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1泊してからの京都

平安神宮

○京セラ美術館

京都国立近代美術館

○清水三年坂美術館

 

この宿にしたのは美術館が近いからさ!神社や寺は朝早くからやってて1日をはやく始められるからお得感すごい。現金たりなくなっておみくじ諦めたけど、木彫りの今年の干支を下半期に入ったけど、いいんだと割り切って買った。この牛は妹きゅんに送るんだ。教えてもらった蚤の市は今日は延期になってたけど、次来るときは金曜だし、蚤の市やってるときだし、と旅行するうえでの条件が足されるのが活用頻度の少ないレア知識を足や人伝で稼いでるみたいで楽しい。

清水三年坂美術館はテレビでみてうわーーーって思ったけど、もっともっと超絶技巧を極めた江戸〜明治あたりの名品しかなくて目が忙しかった。同じ頃見てたカップルが「なんかお金持ちになったみたい」ってコメントが、確かに殿様やら天皇家やらヨーロッパの王宮やらに買われた品々に囲まれてるからこその受け止め方で面白かった。私は作り方ばかり気になるので、こういう新しい呟きに気がつけるため美術館はある程度お喋りOKと考えている。

 

ちょうど出たら狐の嫁入りに当たった。足止めくらって着いたバス乗り場が同じ名前が多くて分かりづらかった。1日フリーパスはもっと早く気がつくべきだった…など反省はあるけど、ほんとに胸が弾んだ旅行が過ごせて嬉しかった。新幹線で日本酒のみながら、振り返るにはあまりに感情を持て余してる。

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青、透明、暗闇@東京1日目

 

何も考えずに、「あーいいーーすきーーー」という感情に身を任せるのが心地よい。東京という場所は無数の数の展示が行われているし、手が込んでいて見たことないものが見れてただただ楽しいの記録。

 

①大槻香奈個展「おなじ光、違う空の下」アートコンプレックス・センター

猫を飼いはじめてから圧倒的な猫派になった戌年生まれなのだが、趣味にも反映されておりネコチャンかわゆいと作中に描かれているだけで胸を打たれてしまう。特に藤田嗣治の白猫がウチのおでぶネコチャンそっっっくりなので、親近感からの好感度高めである。さてさて今回そんなネコチャン!となった作品が「よいこ」というタイトルで、描かれてたのはお人形さんと招き猫かなと思った。振り返ると、そもそも猫がいる大槻さん作品珍しい…、というか動物がいることが珍しい気がする。大槻さんの主なモチーフとして挙げられるのは、少女やお人形、家、写真、格子などなど。動物はあまり描かない主義なのかな。フィリップスコレクション展で見たゴーギャンのハムの静物画のような、あれこのテーマ珍しいぞ?希少価値が高いのでは?という気持ちになった。

小さな展示室の中は暖房の音が沈黙を支配していて、その中で静かな足音、スタッフさんのややぽやぽやした眠たげな表情、少し前から抜けるような色が使われ始めた作品たち、全てが穏やかな展示だった。帰りのビニールシート窓は水色でとっても晴れてるように見えて、外もほんとにめちゃくちゃ晴れてて、窓が偽物だと分かりづらかった。

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宮永愛子「漕法 はじまりの景色」NADiff gallery

モネが好きなのはあの表面の油絵がテカテカしていて、凹凸で光の反射が違ってくるあの煌きが好きってところもポイントになっているので、絵の前で左右によく揺れながら鑑賞する変な見方を確立してしまったのだが、キラキラした透明さを感じる質感が好きな傾向がある。宮永愛子のナフタリンを用いた鍵と気泡が閉じ込められた旅行鞄「手紙」が高松市での展示の様子の一部としてTLに流れてきたときに一際輝いておりズキューンときた。でも会期中に仕事休めなくて、行けなくて、すっごくすっごく悲しかった。作り手が生きてる間に展示するってのに行けないだなんて、せっかく同じ世界線にいるのにと日々の味わいに欠けてしょんぼりとなる。終わってしまったと名残惜しかったところに、なんと!行きたかった高松での展示を含めた作品集の記念展示があるということで行ってきた。小部屋な展示室なのでパッと「手紙」が視界に入ってきて、いや!まだ直視するのは早いのよ!と導線をきっちりと意識してサヌカイトの展示品を見る。こんな素敵な音のする石がごく僅かな場所にのみ存在して、代々受け継がれて管理する…ずっと大切にされてきた関係性も含めて素敵だった。カランカランとサヌカイトの音が流れる中で、すぐに「手紙」の前に来た。やっぱりやっぱりズキューンと改めて瞬殺された。とても美しかった。行きたい時に行くために、日々生き続けなければならぬのだ。

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③内林武史オブジェ作品展「宙の窓 sora no mado」新宿高島屋美術画廊

画像をみたイメージで行くと現物は小さかったり大きかったり、展示室ごとにも雰囲気が変わってくる。展示に行くと「星空を渡る橋」は、まさか手にとって動かせるとは思わなかったし、「記憶の窓-1975-」の前に立つとほわっと明かりがついて、じんわりと消えていくのが情緒的で良かったし、暗い展示室の中で数個の「銀河の旅」がプラネタリウムのような空間を作っていてピカピカしているところに手をかざして遊んでみるのも、その場に実際に行ってみると分からないから、写真じゃ伝わらないものを見れると嬉しい。ノスタルジーでひと作品ごとに小さな世界観を感じられた。

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追伸

東京ではマックばかり行くので、マックの場所ばかり覚えてしまう。あとはコンビニのいくらおにぎりが旅飯。みんな旅行先で何食べるんだろ。ひとと食べるのもまた楽しみの1つだったな。

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想像界のもの@大阪

 

国立民族学博物館にずっと行ってみたかった。太陽の塔も見たかった。そろそろ探そうと逃避行先に目が付いたのは「驚異と怪異――想像界の生きものたち」。あれ、もうちょいで会期が終わるなと、ついでに博多〜新大阪の新幹線安いのあるな…いうことでやって来ました大阪。

 

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最寄駅から太陽の塔の顔が見えている。気持ちいい秋晴れにキラキラと反射しているのが、どんどん近づいてきて、電車が止まるとやっと着いたー!って聖地みを感じた。歩いて自然文化園のゲートでみんぱく特別展を買う。880円という破格さでプラス常設も周れるお得なチケットである。園児や学生の団体が多くて、遠足とか課外授業してるの楽しそうだった。ゲートをくぐると太陽の塔がドドーンと正面に立っている。うおー、着いたぞ!かっこよいぞ!

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隣で女子高生が友だちに「なんか面白いことして」と言ってて、太陽の塔をネタに笑いを求める高度な技術のいる文明に慄き、写真はそこそこに足を早める。

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紅葉が始まってバラ園があって、カフェがあちこちに点在するオサレな園内にこの看板の唐突さ。展示内容は色んな妖怪やら精霊やら不気味やら可愛いやらのオンパレード。たまに世界分布が置いてて、言い伝えなのか同時多発的になのか分からないが人魚なんて日本はおじさんの上半身だったり、龍はヨーロッパだとドラゴン風になってたり、シュールで面白かった。1階の最後に江戸時代に作ってた人魚があまりにも見事なのでオランダが買っていた話の後の人魚まじで見事だった。こりゃ変なもの集める癖の人にはぶっ刺さるって見た目してた。飾りたくなる気持ち悪さというやつ。あとお寺で人魚の骨をつけた水を健康なものとして振舞っていたという話もあって、人魚という存在が浸透してて驚異というより信仰対象になってるのも面白かった。鑑賞途中に小学生の団体がさささーーっと通ってて、ほぼ素通りだったので勿体ないなと思っていたら、1人だけ残って真剣に観てたのでそれもそれでちゃんとみんなと帰れよとも思ってしまった。

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2階は映像コーナーもうちょっと規模大きくていいのではと手狭感否めなかったくらいに、映像内容は日本各地の音や声掛けが特徴的な祭事についてのまとめのやつが全部面白かった。1番好きなのは奇声を上げながら顔を隠した大人が子どもを捕まえて袋に入れるというお祭りで、逃げる子どもがまるでジャングルで肉食動物から逃げるインパラの如く俊敏にトップスピードで逃げる様子をみて隣の人が笑って、私は堪えるぞいと思ってたら、次に狙われた子どもが捕まって泣きながら「言うこと聞きます!!!言うこと聞きます!!!」と繰り返しながらその悲痛な叫びとは逆に淡々と袋に詰められていたので私も笑ってしまった。私も幼少期は神楽とかの鬼怖かったのに、いつからか笑えるようになったんだろ。捕まったら戻れない気がしてたけどあっさりと解放されることに気付いたからか、体が大きくなって捕まる対象から外れたからかな。

 

その後は常設の地域展示・通文化展へ。電子音声ガイドがプレステポータブルだった。ルーブルがDSなのは知ってたけど、みんぱくSONY派なの知らなかった。タダで借りれるので軽い気持ちで借りたけど、後々ファインプレーだと自画自賛するほどに展示がめっちゃめっちゃに広いし動線長い。現在地のわかる地図が随所にあるけど、出口がずっと遠い。観てるのも楽しいけど、無音なので1人鑑賞は絶対に音声ガイド借りるべき。世界中の人々の暮らしが分かる内容で音声ガイド500くらい?もっとかな?あって、全然耳が追いつかないが仕方ない。

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これは伊勢海老型の棺桶🦞とのこと。

 

そこから太陽の塔へ。思い付きで来たので事前予約してなかったけど、当日券で入れた。1階のみ写真撮影可能。奥には16人ごとに案内される。みみずく土偶たんがお出迎えしてくれた!かわゆい、かわゆいよ…。唯一中にある太陽の塔の顔が真ん中にあって、プロジェクションマッピングしてた。この顔は何処かに行ってしまったらしいので、新たに作ったとのこと。何処に行ってしまったんや。進んでいくと当時より明るいという色々な生物たちの生命の樹が中央にそびえている。スタッフさんに案内されて階段をちょっとずつ進んでいく。下から眺めるよりも、上から覗いたほうが好きだったな。それと腕が照明のせいもあるけど先の方に引き込まれそうなのと、当時のままの廃れたゴリラも間近に見れて楽しかった。

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まだちょっと時間があったので、国立国際美術館へ。ウィーンモダンの特別展は周れないと判断し、常設の「コレクション特集展示 ジャコメッティと Ⅱ」に入る。ツイッタージャコメッティの元恋人フローラの映像がよかったとあったので、何処だ何処だと進むと1番奥の大きな仕切りにあった。真っ暗な中の中央に裏表2面のスクリーンがあり、右と左のスペースにそれぞれ椅子が置いてある。ちょっとネタバレになるが、語りはなんとフローラの息子。語りは1つのまま、右と左のスクリーンはフローラと息子視点の映像で分かれている。最初にフローラ視点からみてジャコメッティとの関係と生い立ちにグッときて、息子視点で過去を語らない母の思い出が判明したことの驚きと大変な中で育ててくれた感謝とか生きてる人間の言葉の重みがあった。どちらの映像も最後はジャコメッティ作の「女の頭部」で締めくくられる。そこをでて改めてフローラとジャコメッティのツーショット写真、フローラ作のジャコメッティの頭部像の複製を見つめるとフランスからアメリカに行くときに壊さざる負えなかった背景に何とも言い難い気持ちになり、でも息子さんにしてみたらフローラの本当の生涯を伝えられて良かったってところなのかなとか…30分×2画面なのでじっくりと見れたのも良かった。

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追伸

合計の休みは増えても繋がってなければむしろQOLは低下するのだと気付いた。

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ゴッホ@東京

 

またタダより高いものはない行事のために東京へ向かった。心は焦るも時間はあるという状況で美術館に行くのは1つに絞って集中しようと思った。東京は色々な展示がしてるけど、私の大好きな上野でしてる「ゴッホ展」へ。

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初めて観たゴッホってなんだったかな。そういえば2016年にゴッホ=ひまわりじゃん!ってなって、損保ジャパン日本興亜美術館に行って生ひまわりに衝撃を受けて引き込まれて、次の日に東京都美術館ゴッホゴーギャン展みて更に深くグサグサとやられて大好きになった…とスマホの写真を遡って思い出した。あの時はGalileo Galileiというバンドが終わることになり、最後の武道館ライブのためと国試からの逃避行の旅と銘打って1週間ほど大学をサボって人生初の美術館巡りを敢行した私のターニングポイントでもあった。

 

さて今回の上野の森美術館ゴッホ展」は、ゴッホの画家としての10年間をハーグ派と印象派という2つの出会いで分けて構成されていた。最初はちょっと硬くてぎこちない雰囲気があるけど、段々と色とりどりと自由になってるように見えた。ゴッホも「これまで誰も糸杉を僕のように描いたことがないというのが驚きで仕方ない。」と手紙で言っているみたく、自身でも新境地開拓してるわくわくがあったんだろうなと想像した。

今回は影響を受けたハーグ派、印象派の各画家の作品たちも並んでいたが、やっぱり主役のゴッホは目を惹かれる。色や線の強さもあるけど、画家自身のインパクトも強いからかな。手紙、弟テオ、ゴーギャンとの共同生活、精神科への入院、耳切り事件に自殺と語り口は多いのでキャプションも多い気がするし、読んでしまう。実際ちゃんと読んでる人が多かった。特にテオの優しいを通り越した献身的経済的支えはマストで記載されている無くてはならない存在であり、手紙を残してくれたことでこんなにも画家自身の言葉を引用されるようになっているのもテオのおかげだ。紙は残るけど、メールとか電子的やり取りは何世紀先まで残るのだろうか。というか残すのは私か。

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途中にあるモネの「ロクブリュヌから見たモンテカルロエスキス」がかっこよすぎた。もはや何処から何見てるかなんてタイトル意味ないのではと思われるキャンバス。3点並んでいるモネの風景画でズバ抜けて心奪われた。それにゴッホの「糸杉」はゴッホの感想にありがちだけど立ち昇るような空気感としか言えないのもかっこよかった。

 

追伸

オールナイトニッポン好きなのだが、木曜日土曜日の1部のベテランさもいいけど、なんだかヌーさんのトリッキーさにヒヤヒヤしてわくわくする不思議な味わいが癖になっている。

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Lifetimeの訳し方+@長崎と広島

 

大地の芸術祭に行ったことは、今のところ私の走馬灯に出てくる過去のひとつとして挙げられる。特に好きだった作品が「最後の教室」だ。廃校を舞台に教室や廊下などを使って、薄暗いなかに光が散りばめられている。幻想的な空間は人の気配はするのに孤独で寂しかった。作者はクリスチャン・ボルタンスキーとジャン・カルマン。

 

今日から長崎でそのクリスチャン・ボルタンスキーの回顧展が始まった。展示は国立国際美術館(大阪)、国立新美術館(東京)と国立の大都会を巡回しての終着点が長崎県美術館。なんでこの順番なのか。打順はそれでいいんですか、監督。国立国際美術館はまだ行ったことないけど、きっとめちゃくちゃ展示室広いに決まっていて、きっとよくありがちな九州に来たら大幅に作品数削減されて出涸らしみたいにつまんなくなるやつか?と、楽しみと不安が半分半分な気持ちで行ってみた。結果、とっても楽しかった!(※他には行ってないので比較でなく当社比)

 

今日からなのでオープニングセレモニーやらアーティストトークやらがあったが、突破的に行ったのと道を間違えたためボルタンスキー本人は見れなかった…。が、まず美術館の外見からいい。巡回中に写真OKな作品はバッシバシにSNSに流れていたので何となくは知っていたが、隣のだだっ広い駐車場から歩いていると展示室の窓から大きなガーゼ的な布に写真が印刷された「スピリット」が見えている。やはり2階展示室でやるんだと、期待感が高まる。いま思うと長崎県美術館は入り口のインフォメーション上に今期展示のタイトルをスケスケ垂れ幕にするのだが、あれと親和していた。

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2階に行く。入り口の特徴的な裸電球がアイコンとなっている。

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そして号外新聞のような目録をもらう。デカイぞガサガサするぞと戸惑うも、その大きさがポスターみたいでかっこいい。この裏表紙の会場マップは改編前とのことで、新会場マップもついている。入ってボルタンスキーの仕事場動画が流れている。犬派なのかとか、お腹とお胸がふくよかなのか、とかとかとか。この時点で「最後の教室」で聴いた心音が響いていて、新潟を思い出して懐かしい気持ちが湧いてくる。ちょっと進むとぐるぐる死神が回っていたり、ボルタンスキーの写真が投影されたカーテンに濾されて投影機の光が細い放射線を描いていたり、その投影された自画像越しに心音と光が共鳴してぴかぴかしてる。うわー、あそこに大地の芸術祭がある!自画像を真っ二つに割って踏み込むと気分は新潟。そして「心臓音」の隣に「影」。まさかの最後の教室展示作品を隣り合わせるとは。しかも影の小窓の感じが、正しく、あの時の、というシルエットで感動した。私の脳内回想のような空間だった。良き良き良き良き…。


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写真:2018年9月「最後の教室」大地の芸術祭

 

大体の美術展示はクラシック音楽聴きながらが似合うのだけど、今回は賛美歌かパイプオルガンを聴きながら歩くのが似合うかのような「モニュメント」などモノクロ写真が続く。祭壇っぽい配置だけど、あの電球感とか黒縁の写真とか仏壇にみえた。念仏もBGM似合う、たぶん。奥の部屋に着くとこんなお部屋。

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あいちトリエンナーレのボランティアガイドで学んだことは、じっくり観察すること、色んな意見をとりあえず出してみること、っていうのを「黄金の海」の電球ブランコを見てふと思い出した。まだ消えてない電球たち、同じような角度の子どもたち、なぜスイス人なのか、真ん中のチャイナ服と隠れたチャイナ服、大人の冬服のみの壁、採用されたエマージェンシーブランケット…。ひとりでぐるぐる回りながら考える。正解がわからなくても、見つけたこと自体が楽しかった。

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次はぼた山!しばらく開けていないタンスの匂いが充満している。このぼた山にもタグは出ていないだろうか…歩いていると「発言する」のスポットライトを浴びて、反応されて、こっちもおっ!と反応する。あっちこっちに養殖マグロの生け簀かメッカ巡礼かの如く何周も回って、ウロウロして、声に耳を傾けてた。特にぎゅっとなったのは『教えて、祈ったの?』。長崎という土地に祈りという単語は想いを馳せさせる跳躍力が抜群だった。更に風鈴の音も聞こえるものだから、夏を振り返る条件も揃っている。3週目から初見の人がどうやって「発言する」に接するのか、という観覧者モニタリングの楽しみも見つけた。私とまっっったく同じ反応したおじちゃんがいて、友達のように握手したかった。わかる、わかるよ。観覧者で思い出したけど、「黄金の海」は観てる人を見るか、振り返ったら面白い。

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展示室最後は左に「アニミタス(白)」、右に「アニミタス(チリ)」。風鈴の音はここからしていた。この草はどうやって持ってきたんだろ。砂漠を背景にドライフラワーが咲いていた。

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一旦出ると、常設室方面へ移動する。ボルタンスキー展前の廊下も展示が続いているので、世界線動線も途切れることなくひたひたのまま「ミステリオス」へ。美術手帖のインタビューで言ってた作品だ!

ボルタンスキー、「アート」と「アーティスト」のあるべき姿について語る|美術手帖

このボルタンスキー製のクジラの声は、真裏の常設展の陶磁器の部屋まで響いていたので、余韻が学習される。

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当日限り再入場可能なので3回くらいおかわりした。発見したチャイナ服と割れたボタン。


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番外編

広島市現代美術館【インポッシブル・アーキテクチャー もうひとつの建築史】も行ったんだけど、24時間以上寝てなかったのでキャプションの情報量過多で目が上滑りしてしまった。それでも、ザハの案がもう建てるだけくらい出来上がってたのに頓挫してしまって、ザハも亡くなってしまって、残されたのは寸前で終わった分厚い分厚い分厚いとっても重たい資料たちでそこだけ資料が細かくて無念って気持ちになった。あと浅野氏広島城入城400年記念事業の鯉はおよぐって展示で、オーギカナエ「スマイル」はドドーンと鎮座して目立ってた。この日はちょうど常設展してなかったから死角のところに大好きな平野薫作品があって、危うく帰りかけてた…危なかったぜ。

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追伸

会えたね。

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博多の仙厓さん@福岡市美術館

 

ゆるふわ日本画が持て囃される昨今。大体ラインナップされがちなのが仙厓さん。私は2016年出光美術館で行われた「大仙厓展」で超有名作きゃんきゃんをみて衝撃を受けた。こ、これが犬だって!?どうみてもブタっぽい動物にしか見えないが、きゃんきゃんとしっかり書き込まれているし、キャプションも犬と説明している。水墨画といえば写術的な桃源郷しか辞書になかったため、仙厓の自由さと可愛さと亀のような石を友だちに自慢したり生涯大切にするほっこり人柄にすっかりファンになったのだ。

そんな仙厓は晩年博多で過ごしている縁から福岡市美術館のコレクション展には仙厓さんコーナーがあるのだ。リニューアルして1回目は2階のダリとかミロとかがフュチャーされていたが、入れ替え後の今回は仙厓さんが運営推されになっている。撮影コーナーは仙厓さんのなかでは可愛めな犬がパネルになっていた。


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1階のコレクション展は写真撮影自由になっている。目録が部屋(秋の名品展、仙厓-小西コレクション)ごとにあり、仙厓コーナーにはなんと!釈文一覧表が!!こんな美術館ほかにないのでは???はじめて配布を見た気がする。対して読めやしないが記念にもらってきた(釈文は仏教の解釈を説明した文で作品内に書き込まれたもの)。部屋の中は、風俗、風景、馴染みの動物、頑張って書いたんだろうなという人物画、ゆかりの品が並んでいた。イチオシは真ん中に落款印を押された牛。

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2階のコレクション展はA室は草間彌生、ダリ、ミロ、フジタがドドーンなのは変わらず。隣はちょこっと入れ替わってた。B室も新しく「福岡の現代美術、九州派以後」になっていた。解説文とキャプションと書物が多めなので読み応えがある。熊本ぶりに浦川大志を見て、やっぱり昔やってた外国風の七色が一筆書きできるCMみたいだなって思ったし、その名前が分からなくてモヤモヤした。C室は変わらないと思いきや、アニッシュ・カプーアの虚ろなる母に看板でてた。あれ前からあったかな。ここではモーリス・ルイスが好きでどろっとして、じわーっとした生地とインクの境目が飽きなくてよい。

 

今日は企画展のギャラリートークがあったので参加。ざっと50人くらいいて都会の人の多さに驚いたが、1つの絵を説明していても同じモチーフの絵が近くにいっぱいあるので人混み感はなかった。学芸員さんの説明によるとモローは国立で始めて個人美術館になった人で、私の好きなモネと同じ時代に活躍した画家。モネなどの印象派が実物をモチーフにしていたのと反対に、モローは神話など空想の世界をモチーフに象徴主義の先駆けとなった。そのモチーフは神話や聖書の男性を誘惑したり手玉にとる女性が多く、強い女性像が見てとれる。私的には女性嫌いが転じて何だかわからないけどズタズタに殺されてしまったこの展示内で唯一男性のみが描かれた作品と、学芸員さんのチャイナボタンワンピースが気になった。前者は画家の飛躍的な解釈をきいてみたいし、後者はワンピース収集癖持ちとして惹かれてしまった。モローはパッとみ私の興味からは遠いけど、解説きいたり実物みたら面白かった。追っていくとなんだか女性に対して拗らせていると思わせておきながらも、長年付き合った彼女いたし、グッズコーナーには彼女とツーショットで天使風に羽をつけているラブラブ落書きがあってただのピュアだった。ラブラブ落書きは画家が生きてたら絶対に赤面ものと思いながらも購入。事前情報はなくてもキャプション多めで有難い。必要な情報としてはこの企画展めちゃくちゃ寒い、看板出すくらいに寒いということ。上着は必須。

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ミュージアムショップに新作が増えてた。マスキングテープずるいぞ、商売上手だなとホイホイされた。

 

追伸

実家の猫を抱きしめて、吸い込み、肉球やお腹をふにふにするセラピーを定期的に受けなければ、ふとしたときに猫の名前を呼ぶ病にかかってしまった。会いたい。

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紙博 in 福岡 vol.2

 

保育園のときに惹かれたものは雑誌の付録のシールだったり、お菓子のオマケのシールだったりで、とにかくシールの外枠部分のシールでさえ全て窓や家具に貼ってた記憶がある。それがお金を自己管理しはじめてから収集癖へと繋がり、社会人になってからはマスキングテープにも派生していき、徐々にマスキングテープ用の小箱や缶が増えてきた。何がどこに入ってるかもはや分からないなかで開催された紙博 in 福岡 vol.2というイベント。マスキングテープがいっぱい売ってるらしい…行かねば!

 

ツイッターをみると1日目参加者は散財したとの情報多数。ちょっとガクブルしながらの最終日2日目へ向かった。思った以上に人が多く、混雑手前くらいの混み合い具合。紙を売ってたり、ノートやマスキングテープ、お手紙セットなどどこもかしこも可愛過ぎた。

妹が木彫りの熊が欲しかったけど北海道で見当たらなかったと言っていたので、高旗将雄さんのポスターカードの木彫りの熊でも送ってあげよう。

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追伸

献血の低血圧基準ぎっりぎりだった。低血圧すぎるのでデフォルトに2回以上血圧測られる。きっと高齢化して血圧高くなってきたら平均値になると信じてる。そしてまた針を刺されなおされるのもよくある話。どうしたら血管が太くなるのだろう。