きりんの散歩

趣味は美術館めぐり。生息地は福岡。遠くまで行くこともあります。アイコンは我が家のモネちゃん。twitter:@kirin11_04

陸の孤島@宮崎・鹿児島

 

宮崎と鹿児島へ行った。

宮崎県立美術館の常設展と鹿児島市立美術館の企画展・常設展がとっても良かった。

 

宮崎県立美術館

『たのしむ美術館2022』

常設展めちゃくちゃめちゃくちゃ良かった。ほんとに素敵だった。今まで行った美術館で1番好きだった。どこが良かったか書かないといけないなと思わせるくらい、どこもかしこも良かった。

*スタンプラリー

多分夏休み使用なのもあって、お子さま向けの作品に関するクイズと自動式スタンプ台を巡っていくイベントをしてた。ウイーンと押されるのが楽しい。クイズは簡単とちょっと難しいの2種類あって、運営推し作品記念シールが2種類あってどちらかもらえた。地味にお金がかかっているのが分かる。

*観覧案内とステートメント

動線が足跡シールで分かりやすい。ここ観覧ルールあるから読んでねってところで、足跡シール立ち止まらせて看板へ注目を促す方法がスムーズだった。ステートメントは小さめに長すぎない難しすぎない内容。下に英語版も載っててシンプルでよい。

*キャプション

結構な数のキャプションがあった。夏休み仕様で子ども用の内容もあちこち貼ってある。大人用は技法や手紙など製作背景がわかり、子ども用は想像してみよう!どう思う?とそれもそれでいい視点の提案だった。全体的に低めの位置に貼ってて優しさを感じた。

*彫刻の部屋

台座が全部違う!大理石などでかっこいい台座と作品部分の異質感。1番奥の作品は1分ごとに四方からそれぞれライティング位置が変わっていく。こんなの見たことない…。全然表情が違っているのが分かるし、永遠とぐるぐる観察したくなる仕掛けでアイデアがひかる。

瑛九の部屋

地方都市美術館ならではの地方作家推され部屋。瑛九はじめて知った。めちゃくちゃいい。絵も写真も好きだった。パンフレットやチラシたちも、本人や技法についてなど解説書類ぜんぶ凝ってるし豆本もあって運営推されセンターポジションなのが伝わる。この部屋はキラキラ照明もあった。なんでこんなに宮崎県立美術館はライティングこだわってるん???ただの変哲もない観覧用の席も魅力的にする天才か?自転車に乗れなかった瑛九って説明文が個人的にツボ。

*常設展¥0なのに入場券あり

入場券マニアからしたらかゆいところに手が届くとはこのこと。誰が考えたんでしょうか…優勝です。

*ガラス反射なし

ほぼほぼ作品の額のガラス反射なし。これは地方都市美術館にしては珍しいくらいに反射しない比率が高かった。観てるときに自分が映るの嫌いで斜め鑑賞癖がついている自分でも接近して観れるのよい。

*写真とれる作品多い

もう時代は写真が撮れるか撮れないかなんだよ!撮れるのほんとほんとありがたい。素晴らしい思い出を振り返ってひとに伝えるには視覚的に訴えることも必要なのだ。

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鹿児島市立美術館

『シダネルとマルタン展』+常設展

最後の印象派ことシダネルとマルタン。めちゃくちゃめちゃくちゃ良かった。印象派やはり素敵でドストライクだ。シダネルの灯りがついた生活感の作品の暖かさ、マルタンの人々の光溢れる生活感の作品の逞しさの対比が美しかった。

常設展は豪華すぎ。モネもフジタもカンデンスキーも。黒田清輝が出身って国内作品強すぎるけど、意外と黒田清輝1個しかなかった。彫刻もあちらこちらに置いてていい空間。

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追伸 わたしがAロマAセクなのが要因なのか、わたしという自我が要因なのか。またぎこちない凹凸を見つけてしまって、人生の宿題が増えてしまった。わたしと世の中の不文律はかけ離れている。いまから過去、現在、未来は変えられる。加えてわたしの思考回路や認知の仕方も変えられる。方程式はわかっている。それでも最近ますます散歩する時の美しさが波紋になって返ってくることが多くなってきた。それにどうやって応答すればいいのか手が付けられない。

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