きりんの散歩

趣味は美術館めぐり。生息地は福岡。遠くまで行くこともあります。アイコンは我が家のモネちゃん。twitter:@kirin11_04

モネちゃん@東京

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一番好きな画家はクロード・モネ印象派の中心的な存在で、睡蓮が有名で、ふわっとして、キラキラしている、あのモネだ。私が美術館にハマったのも、福岡市美術館で開催されたモネ展が凄すぎた故に、初めて行った美術館という空間+モネ作品の美しさ=帰りたくない場所ってあるんだなと、魅力がインプットされてしまったのだった。それからバイトしてお金を手にするまでしばらくかかったけど、沼のように美術館にハマっていったのである。

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さて、そもそも美術館ってなに展示してんの?という答えにはとーっても大雑把に企画展と常設展という2つの分け方ができる。ひとつめの企画展は期間限定のいろんな地域の旬なもので美味しいの作りましたという内容で、ふたつめの常設展は大体いつも同じメンツから所蔵している作品で安定のオールスター集めましたって内容ともいえるし、言えないかもしれないし。わたし的な展示内容の分け方からするに、どんな美術館か知りたければ常設展をみるのがイチバン伝わってくる。常設がダサいところは企画もダサくなりがちなのだ。部屋の大きさやどんだけ金がかかってるかなど鑑賞者にとっては些細な違いで、どの常設展も美術館のセンスが自分と合っているかのバロメーターとなり、安くて、気軽に行きたい、ゆっくり鑑賞したい、ちょこっとだけ解説をききたいひとにはオススメ!

私には特に好きな常設展が2つある。ひとつは地元びいき目で見ても素敵な大分県立美術館。朝倉文夫、福田平八郎、岩澤重夫、竹細工、南画など幅広く地域密着の小物から大型作品までバラエティ豊か、且つよく展示内容が衣替えするのも飽きなくていい。ふたつめは国立西洋美術館国立西洋美術館には超ネームバリュー画家が一堂に会しているのに、べらぼうに安い。時にはタダになる。宗教画から印象派、現代やら、彫刻がずらーーっと並んでいるボリューム感と東京なのにめったに混まないという見やすさがいい。

しかも!モネの小部屋があるのだ!!!それも写真が撮れるのだ!凄くね?

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前置きが長くなったが、そのモネの小部屋がある国立西洋美術館開館60周年記念『松方コレクション展』に行ってきた。ちょっと昔に松方幸次郎というお金持ちが日本に美術館を作ることを夢みてヨーロッパで上質な作品を買い集めたおかげで、国立西洋美術館ができ、モネの小部屋も出来たのだ!ありがとう、松方さん!神だ、ネ申って書きたいくらいだ!戦争の最中で、焼失したり、フランスに留められたり、金銭的な問題で散在してしまったコレクションの激動の運命。ここに存在してくれることの尊さに泣きそうになった。あなたのおかげで日本にいながらも、もっとモネが好きになれたし、会いたい時に会えるよと伝えたい。

内容はいつもは常設展にいる作品が多くて、照明がやや暗く重厚な雰囲気なので「おっ今回はこっちでお澄まし顔だな」と思った(常設展は明るくて、あまり仕切りがないので開放的な空間になっている)。目新しさは正直薄いけど、激動の運命の節目節目の当時の記録も展示されていたり、モネの破損していた大作の修復作品が最後に配置されてたりで、心に沁みるいい展示だった。修復してくれて国立西洋美術館ありがとう、ありがとう…。

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追伸

猫に画家の名前をシリーズでつけたいと思いつき、付けた名前はモネちゃん。連作。

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